’03から’05年に「通販生活」に連載された作品を単行本化したもの。傑作「孤独のグルメ」を生み出した久住昌之原作である。主人公は文具メーカーに勤務するサラリーマン上野原。妻あり。子どもはいないようである。年齢は40歳前後か。
この作品は彼の日常、それは外勤中であったり休日だったりするのだが、立ち寄った場所をスケッチした短篇8話が収録されている。その場所は公園だったり商店街の本屋だったり夜の住宅街だったりと、孤独のグルメよりさらに”日常”が協調された作品である。谷口ジローの絵もこれにあわせて黒(ベタ)は殆ど使わず淡色の水墨画のようである(主人公の髪の色もスクリーントーンを使っている)。
エッセイというよりも日本語の”随筆”という言葉がぴったりな大人のマンガである。この作品の原作の過程を記した久住昌之のあとがきも良い。