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教養としての〈まんが・アニメ〉 講談社現代新書
 
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教養としての〈まんが・アニメ〉 講談社現代新書 [新書]

大塚 英志 , ササキバラ ゴウ
5つ星のうち 3.6  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

手塚治虫、梶原一騎、宮崎・高畑から、ガイナックス、岡崎京子まで
作家たちは、なにと戦ってきたか
飛雄馬がアトムから引き継いだものは?アニメ版トリトン最終回の衝撃とは?
主人公の内面をどう描くか。メディアミックスの先駆者はだれか。戦後の古典、名作をたどり、作家たちの手法を読み解く決定版。

内容(「BOOK」データベースより)

主人公の内面をどう描くか。メディアミックスの先駆者はだれか。戦後の古典、名作をたどり、作家たちの手法を読み解く決定版。

登録情報

  • 新書: 265ページ
  • 出版社: 講談社 (2001/05)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4061495534
  • ISBN-13: 978-4061495531
  • 発売日: 2001/05
  • 商品の寸法: 16.8 x 10.8 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.6  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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13 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
この本の基本スタイルは「はじめに」で記されているように
「漫画についての情報は山ほどあるのに読み継がれるべき漫画は何であるかについては伝わっていないのです。それはアニメにおいても同様です。---中略---ならば伝えるべき試みをしてみようと思ったのです。」

もともと著者らはある専門学校でジュニア小説やまんがについて生徒たちに教えるという試みを始めました。そのおりに、著者らが編集の現場で「あのまんがのアレ」と当然のように語り通じていた作品を、学生たちがそういった自明なまんがやアニメについてまったく知らないことが判明した、というところがこの本の原点です。

さてこの本の構成は、第1部 まんが論を大塚英志氏が、第2部 アニメ論をササキバラゴウ氏が分担で担当しています。専門学校の授業が別枠で行われたためそれに準慮しているからです。

漫画論での手塚治虫や梶原一騎は、まああれだけ一世を風靡したのだからいいとして「萩尾望都」あたりがあって「みつはしちかこ」がないのは何故だ。「大塚さんだ」からなあと感じます。

その点、アニメにいたっては「宮崎駿」も出ている「富野由悠季」も。そして実は「補講--石ノ森章太郎」とあって補講において駆け足ながら永井豪や松本零士にもふれ、ササキバラゴウ氏の部分は読みやすくバランスが取れています。

正直「まんがやアニメ」もここまできたか。とうとう皆が「共通」の知識として知っておく作品がある、すなわち「教養」といわれる時代になってきたそうです。ぜひ皆さんも「教養科目」になった<まんが・アニメ>を学んでください。
「芥川龍之介」より「富野由悠季」の「教養」のほうが思春期の少年たちの心に共感するかも。

このレビューは参考になりましたか?
10 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
「まんがについての情報は山ほどあるのに、読み継がれるべきまんがが
何であるかについては伝わっていないのです。」(以上「はじめに」より一部引用)。

そんなスタンスにより書かれた、漫画・アニメ史。「教養としての<まんが・アニメ>」とは、
まったくもって素晴らしいネーミングで、漫画やアニメにも「教養として」知っておくべき
予備知識があるだろうという立場を打ち出したことが、この本の一番の価値であると思う。
第一印象は「漫画・アニメもここまできたか!」だった。文学史に夏目漱石や
三島由紀夫が顔を出すように、この本では萩尾望都や吾妻ひでおが顔を出す。

個人がそれぞれに好きな作品の感想を言ったり持論を展開させたりする時代から、
皆が共通の知識として知っておく作品があるという時代に、とうとう漫画・アニメも、
進んだのだなぁ……そう思うと感慨深い。

もちろん本書には「漫画・アニメ初心者向けの入門書」という役割もあるので、
純粋に知識を吸収してゆく喜びも得られる。取り上げている作者・作品の数が少なく、
その選定基準に疑問が残るのは、まぁご愛嬌。

個人的に大塚氏の著書はクセがあるなぁと思っていたのだが、本書では客観に
徹しようとする意図があったのか、非常に素直に読めた。
このレビューは参考になりましたか?
By 倒錯委員長 トップ500レビュアー
形式:新書
本書は、日本の戦後に生まれたまんがとアニメを、教養として振り返ってみようではないかと
いう趣旨のもの。まんがは大塚が、アニメはササキバラが担当している。

特に大塚によるまんがの箇所は白眉。戦後に花開いたまんが文化のなかでも、とりわけ少年漫
画というのは、主人公である少年の精神的な成長を追っていく成長譚が主流である。しかし、
それらマンガにおける成長譚のパイオニアともいえる作品が、「鉄腕アトム」という名の永遠
に成長をしないロボットであったことに、大塚はまんがの特有性を読み取る。

大塚の論じるまんがのパートは、そもそもは記号の集積としての傷つかないまんがの身体が、
手塚の「勝利の日まで」において傷ついたことをきっかけに、傷つかない身体/傷つく身体と
いう両義性をはらんだというところから出発し、梶原一騎、ちばてつやらによるその変奏とし
ての「巨人の星」「あしたのジョー」、さらには記号的身体をセクシャルに読み替え「性化」
させた吾妻ひでおにまでいたる。つまり、記号としてのまんがの、まんが自身にとっての「成
長譚」が、戦後まんが史上において繰り広げられた、ということの立証としてまんが史を展開
する。

奇しくも東浩紀が、同年に出版した『動物化するポストモダン』の中で、現代においてはもは
や、記号はキャラクターの姿を装うというかろうじてあった「建前」さえ必要とせず、それら
はばらばらな状態のままデータベースという集積に集められていて、その集積こそがオタクの
発情装置と化している、ということを説いた。
記号の性化を制度して位置づけた大塚と、それをさらにデータベース消費として推し進めた東
が、7年後に対談することは、このころから必然だったのかもしれない。
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