「教育」は、誰もが経験してることだから、誰もが語れるけれど、誰もが深く広い視野で語っているとはいえない。多くは、机上の空論に近い理想論(研究者系?)か、経験からの語り(現場や一般のそれ)である気がする。
学校現場に務める現役の教員としても、十分納得でき、現場だけでは見えないものが見えてきた本だった。佐藤氏は、以前学校で大変なブームを読んだ時期もあったが、やはり、ブームだけではないものを改めて感じた。
東大の研究者であり、海外の大学でも活躍していると同時に、学校現場でのフィールドワークをしっかりと積み重ねた研究者ならではの本といえる。佐藤氏がアカデミズムだけに傾倒するのではなく、現場へのなみなみならぬ働きかけがあってこその内容である。教育に「デザイン」という発想を取り入れたのはこの佐藤氏であったことを改めて思い出した。目の前のことだけでなく、見通し、デザインする教育をわたしもしていきたかったのだと、思い出させてもらった。