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教祖の文学・不良少年とキリスト (講談社文芸文庫―現代日本のエッセイ)
 
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教祖の文学・不良少年とキリスト (講談社文芸文庫―現代日本のエッセイ) [文庫]

坂口 安吾 , 川村 湊
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

“人間は悲しいものだ。切ないものだ。苦しいものだ。……”“それども、とにかく、生きるほかに手はない。……”“生きる以上は、悪より、良く生きなければならぬ。”孤独を“わがふるさと”として生き、混沌を混沌のまま生き、その坩堝の中から決然と掬いとった生き続けるための精髄。21世紀を生き抜くための強力な精神賦活の弾機!


登録情報

  • 文庫: 334ページ
  • 出版社: 講談社 (1996/7/10)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4061963775
  • ISBN-13: 978-4061963771
  • 発売日: 1996/7/10
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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By 如那傘如臼太 トップ500レビュアー
形式:文庫
小林秀雄の批評精神を歯切れ良くこき下ろした「教祖の文学」、
太宰治の自殺に寄せて書かれた「不良少年とキリスト」「太宰情死考」など、
相も変わらぬ安吾節が冴え渡っています。太宰ファンは必読です。
また、五頁足らずの短いエッセイである「理想の女」も、表現されている小説観が素晴らしいです。

目次

I.
私の小説
教祖の文学
理想の女
思想なき眼
娯楽奉仕の心構え
思想と文学
第二芸術論について
現代とは?
新人へ
作品の仮構について
帝銀事件を論ず
私の葬式
不良少年とキリスト
太宰情死考
志賀直哉に文学の問題はない
ヨーロッパ的性格 ニッポン的性格

II.
生れなかった子供
孤独と好色
国宝焼亡結構論
安吾風流譚
"歌笑"文化
チッポケな斧
風流
もう軍備はいらない
諦めている子供たち
砂をかむ(絶筆)
豊島さんのこと
世に出るまで
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形式:文庫
 「しかし、こういう偶然を機会に、女房はズルズルと私の家に住みつくことになったのである。
 私は、しかし、不満ではなかったと言えよう。彼女の魂は比類なく寛大で、何ものに対しても、悪意が希薄であった。私ひとりに対してなら、私は苦痛を感じ、その偏った愛情を憎んだであろうが、他の多くのものにも善意と愛情にみちているので、身辺にこのような素直な魂を見出すことは、時々、私にとっては救いであった。…(中略)…私が病気になったりすると、立派に義務を果し、私を看病するために、覚醒剤をのんで、数日つききっている。私はふと女房がやつれ果てていることに気付いて、眠ることと、医者にみてもらうことをすすめても、うなずくだけで、そんな身体で、日中は金の工面にとびまわったりするのであった。そして精根つき果てた一夜、彼女は私の枕元で、ねむってしまう。すると、彼女の疲れた夢は、ウワゴトの中で、私ではない他の男の名をよんでいるのであった。
 私は女房が哀れであった。そんなとき、憎い奴め、という思いが浮かぶことも当然であったが、哀れさに、私は涙を流してもいた」(生れなかった子供)
 これだ、これなんだ。アンゴの無限大の優しさは。これだ、これだ。そう言いながら、僕はこのエッセイを何度読んでもあきたらない。
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