久しぶりに全く読んだことのない作家さんのコミックスに手を出しました。
巻数ついてないからハズレでもいいか…と思ってたら、すごくいい作品でした。
郊外の一軒家に住むごく普通の家族、添田家の家族構成は、
サラリーマンの父・安雄、パートの母・仁絵、幼稚園児の二男・けん、
そしてニートの長女・花魁(名前ではない)。あと犬のぺロ。
けんちゃんの幼児特有の「なぜなに」を、鋭く斬ってゆく花魁お姉ちゃん。
【何でも知ってるお姉ちゃんの言葉には 笑いと毒と愛が詰まっている】
と帯にありますが、私には【浮世の真実が詰まってる】と感じられました。
ヒーローに憧れるけんちゃんに、花魁お姉ちゃんが真のヒーローを説く第2話、
花魁お姉ちゃんにごく自然に接する祖父の、公平さと深い懐を一言で表す第7話。
収録された全13話の中で、このふたつが特に印象に残っています。
日本髪も着物も毎回違いますし、「心中」の本当の意味など勉強になります。
柔和な絵柄は要所で浮世絵風、五月女ケイ子風と変わり多芸。うすた京介氏みたい。
時には筆も使われ、トーンやベタも多く、最近の漫画には珍しい黒っぽい画面が新鮮。
そんな中で際立つぺロのシンプルさがキュートです(笑)
これで1巻完結は勿体ないな〜…と思ったら、巻末に「好評連載中」とありました。
嬉しいけど、だったら第13話の花魁の過去は謎のまま、もっと先で読みたかったな。