テレビでお馴染みのこの二人が大学の同じゼミの同級生だったとは知らなかった。しかも1967年の慶大卒業生には他にも小泉純一郎、小沢一郎、蔦信彦というのにも驚いた。全体的には評論家の佐高信が毎日新聞特別編集委員の岸井成格をインタビューしているという印象がある。たとえば、小泉から直接聞いた話として「自衛隊のいるところは非戦闘地域です」というのは実は練りに練った答弁だったと岸井成格が披露する。政権の中枢にまで太いパイプを作り上げた組織ジャーナリストと権力に立ち向かう社会派評論家の生き様の違いが出ている一冊である。しかしさすがに同級生ならではの気のおけない対談で、思わぬ政治の裏話が出てきて面白い。第4章の戦後政治のメモランダムは、こうして歴史は伝えられるのかを如実に示した一章であり、読み応えがある。巻末に付章として学生時代の文集『雑学志向』より当時の文章が掲載されている。