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政権交代とは何だったのか (岩波新書)
 
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政権交代とは何だったのか (岩波新書) [新書]

山口 二郎
5つ星のうち 3.4  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

政権交代直後の期待感は、すぐさま幻滅へと変わり、いまや政党政治に対する忌避感すら拡がっている。なぜ政治主導で「生活第一」への政策転換を進めることに失敗したのか。この二年間の軌跡をたどりながら、政策形成のあり方、政と官の関係、国会政治の形などから民主党政権の成否を検証。大震災後の民主政治の課題を考える。

内容(「BOOK」データベースより)

政権交代への期待感は幻滅へと変わり、いまや政党政治に対する忌避感すら拡がっている。なぜ政治主導で「生活第一」への政策転換を進めることができなかったのか。政権交代後の二年間の軌跡をたどり、政策形成のあり方、政と官の関係、国会政治の形などから民主党政権の意義と限界を冷静に検証。大震災後の民主政治の課題を考える。

登録情報

  • 新書: 256ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2012/1/21)
  • ISBN-10: 4004313473
  • ISBN-13: 978-4004313472
  • 発売日: 2012/1/21
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.4  レビューをすべて見る (7件のカスタマーレビュー)
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By gehararigo トップ1000レビュアー
民主党の理論的支柱として活動されてきた、筆者が現状をどう見どのような展望を持たれているのか興味をもって一気に読了しました。本書の中で、筆者自身、『民主党を軸とした政権交代が日本を救うと主張してきた自分はリフォーム詐欺の片棒を担いだようで肩身が狭い』(p19)と書かれている程の入れ込みようだったのですから。出来るだけ、客観的に民主党政治の功罪を書かれており、納得する部分も多々ありました。しかし、如何せん、政治は結果責任ということが感じられません。成功例としてNPOへの寄付税制の創設(p110)、生活保護と障害者政策の充実(p119-)などが挙がられているものの、外交を含むマクロ問題は、ことごとく失敗。マニフェストも暗礁。国家統治への未熟さが露呈した政権交代でした。 今後の課題が『民主主義へのシニシズムを超えて』との最終章に書かれていますが、民主党固有の問題を超普遍化して問題を拡散させているようでまとまりのないもののように見えます。しかし、民主党左派、あるいは市民社会派のもっとも知的な論客の現時点での考え方を知る上で、また、現代日本の政治を理解する上でまたとない好著と思いました。
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By 革命人士 トップ500レビュアー
民主党左派のイデオローグである山口二郎氏が、民主党政権の2年間を振り返る。著者の意見とは合わない点も多いが、社会保障拡充など民主党政権の数少ない業績も訴えつつ、現代日本政治としては一定の見取り図を提示している。

著者は大量の政治家の行政府参画、与党と一体化した内閣による官僚統治という英国議会システム(ウェストミンスターモデル)が、短期間で政策転換を果たした姿を見て日本への導入を訴え、民主党政権でも行われたが、結局うまくいかなかった。日本の国会はセレモニーで実質討議がないため、行政府の政策決定がすべてなされると、行政府に入っていない民主党議員は政策決定に一切関与できなくなる。そのために議員の3分の1が行政府に入る英国と違い、モデルは機能しなかった。

著者は、菅政権から野田政権に変わったことで、党のイデオロギーが大きく右に振れていることを危惧している。「生活が第一」という社会民主主義的なスローガンから、自由主義、タカ派な政治主張を掲げる野田内閣に「民主党らしさ」の欠如を問う。自民党との対立軸がなくなり、存在意義を失う、と危惧している。大阪府市のポピュリズムを「多数派の暴力」と批判している。政治は政治家のパーソナリティに依存すべきではなく、組織、制度によって安定的に運営されるものだという。著者は、英国労働党に日本の民主党を、トニーブレアに鳩菅を重ね合わせていたのかもしれないが、残念ながら政党も個人も役者が違いすぎたのではないか。

著者は統治制度を変えても何をするかが大事だ、統治や選挙制度の設計よりも個別具体的な政策課題を政治学は考えるべきだ、という。しかし、著者もウェストミンスターモデルの日本導入をさんざん主張していたのはなんだったんだろうという気もするが。
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By ib_pata VINE™ メンバー
 なるほどと思ったのは、自公が「バラマキ4K」と批判した子ども手当や高校無償化などに対して、民主党は「公明正大な再分配である」と反論すればよかっただけなのに、それができなかったのは、明確な理念を共有していなかっためだというあたりと(p.41)、《批判を受けたら逆上し、批判者自体を殲滅しようとする点で、河村、橋下などは、オルテガの言う「慢心した坊や」》であり《批判をアジテーションの材料に利用し、デマゴーグを翼賛する大衆のエネルギーは燃え上がる》と河村、橋下など批判するあたりでしょうか(p.222-)。河村、橋下批判に関して《減税も大阪都構想も、社会の疲弊や生活の困窮を解消することとは何の関係もない思い付きである。しかし、それを特効薬のように思わせるところが、彼らがデマゴーグであるゆえんである》というところを含めて、なかなか冴えているな、と思います(p.219)。

 山口教授はこの本でも《自由と解放の後に幻滅の感が来ないとしたら、そっちの方が不思議なのである》という堀田善衛の言葉を引いていますが、政権交代ですべてが変ると考える方が非現実的だと思いますし、失われた20年間に自民党にボンヤリと政権を任せていた時代のツケは、それほど簡単に払えるものではないと思ます。

 それと、野党がもし政権をとった場合でも、編成する予算の税収がわからないままマニフェストを書かざるを得ないことを考えれば、3.11を例に挙げるまでもなく、あまりにも激しい環境変化の中では、日本のマニフェストは理念的にならざるを得ないのかな、と思います。民主党はイギリスのウェストミンスターモデルを念頭に置いた政権運営を目指しているようですが、元々、ほとんど自然災害がないような国のモデルを持ってきたこと自体が間違いなのかもしれません。
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