「クローン人間はたんなるモノでしかない」
「キミが死んでも代わりはいくらでもいる」
この巻では衝撃的な言葉が飛び交う。
前の巻の続きが気になるところだったが、想像していたような
ものではなく、期待はずれかと思っていた。
けれどもそれは単に「そう思わせた」だけで、胸をなでおろした
はずの展開が大きなうねりとともに押し寄せてくる。
不審な物音にドアを開けて、誰もいないのに安堵して中へ戻ると
殺人者がオノを持って立っていた。
この巻はそんな恐ろしさを与える。
史良の秘密がやや中途半端になった印象は受けたが、クローンの
方は大きな展開をみせる。
悩む史良にすり寄ってきたモーツァルトの醜い部分も、ある感情の
裏返しと知って同情した。
戦いの行く末になにがあるのか、今は見守りたい。