国の原子力政策がずさんなことが、今回の地震で一気に噴出して来た。まき散らされた放射能の処理についても、迷走を続けている。
国は国民の健康をどう守るかという方針すらいまだ明確に出していない。
『食品からの被曝(ひばく)による影響を検討していた食品安全委員会は10月27日、「健康影響が見いだされるのは、生涯の累積でおおよそ100ミリシーベルト以上」とする評価をまとめ、小宮山洋子厚生労働相に答申した。厚生労働省は、緊急対応として使われてきた現在の暫定基準を見直し、新基準案を年明けまでにまとめる見通しだ。 』
外部被ばくと内部ひばくを分けて考える訳にはいかないだろうし、不都合なことは隠されているのではないかと疑心暗鬼に陥っている。
外部被ばくの可能性は、危ないところに近づかないということで概ね解消されるだろうが、人間が生きていく上で食事を取らないわけにはいかない。そこで否応なく、食品を通じてどう自分の身を守るか真剣に考える必要性がある。
本書では、さまざまな専門家による対策が著されている。10年先のがん発生を防ぐには今、行動する必要がある。特に乳幼児や妊婦など影響を受ける人は特に早急な対策が必要だ。国は守ってくれない。自分でやるしかない、のだ。
総じて得心のいく内容であった、少々の放射性物質の除去にやっきになって、ストレスを貯める方ががんのリスクが高くなるというのがシニカルで受けてしまった。笑うところでは無いのだけど。
一番納得できたのは、ご自身、チェルノブイリの現地に向かい、子供の甲状腺がん治療に取り組んで来られた、現松本市長 菅谷明氏の言葉。
『その安全策には、「やりすぎ」ということはないのです。もしも結果的にやりすぎだったことがあっても、あとから「ごめんなさい」でいいではありませんか。
私が何よりも守りたいのは、子どもたちの未来です。』
将来を担う子ども達を真剣に守ることが必要だと感じます。自分で出来ることから始める必要があります。そのガイドラインになる本が、やっと出て来たことを感謝したいと思います。