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放射線被ばく CT検査でがんになる
 
 

放射線被ばく CT検査でがんになる [単行本]

近藤 誠
5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

「原発問題」と「医療被ばく」は、根底でつながっている! 放射線は、原発から漏れば危険で、医療用なら安全というわけではなく、被ばく線量が同じなら、健康影響の種類と程度は同じです。 「国民総被ばく」の実態が白日の下に。 ●日本には、世界の約3分の1のCT装置がある。 ●日本は、検査被ばくによる発がん死亡率が世界一であると考えられる。 ●乳房は諸臓器の中でも放射線による発がんリスクが高い。 ●がんの早期発見のための検診や、がん術後の検査被ばく線量は、定期的であるがゆえに増える。 ●年齢が低いほど、放射線被ばくによる発がんリスクが高くなる。 ●日本の医師が野放図に放射線検査を繰り返すには理由がある。 ●最新式のCT装置ほど発がんリスクが高くなる。

内容(「BOOK」データベースより)

「安全」「無害」と繰り返す専門家たち。しかし検査被ばくによる発がん率は世界第1位、CTの設置台数は圧倒的に世界第1位。何が正しく、何が危険か、判断するのは私たち一人ひとりだ。

登録情報

  • 単行本: 216ページ
  • 出版社: 亜紀書房 (2011/6/24)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4750511137
  • ISBN-13: 978-4750511139
  • 発売日: 2011/6/24
  • 商品の寸法: 18.6 x 13 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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By つくしん坊 トップ500レビュアー
放射線科医師であり、「がんもどき理論」でよく知られた著者による、タイムリーな放射線被曝の啓蒙書である。CT検査など医療による放射線被曝の危険性を、最新の科学的知見から詳しく説明し、発がんのリスクを避けるためには、検査被曝を出来るだけ避けるように勧めている(CT検査を受けても寿命は延びない)。東京電力福島第一原発事故に伴う被曝についても触れているが、主として外部被曝の観点からであり、内部被曝についてはごく簡単にしか触れていないのが残念である。

福島原発事故後、マスコミに登場した多くの「専門家」が、「100ミリシーベルト以下の被曝であれば、直ちには健康に影響がない」と説明していた。著者は多くの論文(原爆や原発作業者の研究)を引用しつつ、この説明は誤りであり、放射線被曝にこれ以下なら安全という「しきい値」が存在しないというのは、科学的なコンセンサスであることを述べている。

著者の主張は、「何ミリシーベルト以下なら安全」ということを誰かに保障してもらうというのでなく、自らが放射線被曝のリスクを十分理解し、自ら(子供の場合は親)が判断すべき、ということである。一見厳しいかも知れないが、医療被曝も含めて、われわれ自身がデータを元に判断すべき、という考え方には賛成である。
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By 青猫
ここ1、2年のあいだにマルチスライス冠動脈CTが市中の病院にまで設置されるようになった。日本人狭心症を対象にしたJSAP研究を素直に読めば、狭心症の5年生存率は95%程度か。これは健康な65歳男性の5年生存率とほとんど変わらない。しかも、冠動脈狭窄を見つけ冠動脈形成術を受けたところで狭心症の死亡率は減ることはないのにも関わらずである(JSAP,COURAGE,BARI-2Dエビデンスはいくらでもある)。こんな病気に対して冠動脈CTが何のためらいもなく安易に行われているのはどういうことだろう。患者は被爆を受けた上、心筋虚血の評価もされないままに(あるいは胸痛さえないにもかかわらず)冠動脈が狭いところが見つかったからと、さらに多くの被爆を伴う冠動脈形成術を無駄に受けているのである。この本を読み、いったいどれぐらいの被爆を伴うのか、福島第1原発周囲の累積被爆線量と比較してほしい。残念ながら、医療を受ける側の患者、一般市民の情報リテラシーに期待せざるを得ない時代なのだ。
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16 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
本書の主要命題、X線CTによる被ばくでがんになるか?で、著者が柱としている点は、

1.原爆被爆者の長期間にわたる身体的影響調査の比較的新しい論文。(急性単回被ばくによる影響)
2.原子力関連作業者、15カ国約40万人のグループ調査。(慢性被ばくによる影響)
3.放射線によるがん化のメカニズム。(一般に、閾値なし直線仮説:LNT仮説において説明されているもの)

の三つであり、これを基として話が進められるので論理展開はわかりやすく、また著者は本を何冊も書かれていて、文章もその構成も非常にうまいのであっという間に読んでしまった。

しかしながら、いやそれゆえに上記三点に疑問符がつけば、その後の話も?がつくことは明快。

すなわち、
1は論文著者はLNT仮説と矛盾しないとしているが、他のモデルを排除できるかについては論じておらず、フランス科学・医学アカデミーの2005年の報告書など曲線モデルのほうが当てはまるとしている。また、統計上の不確かさはどうしても避けられず、本著者が書いているように「LNT仮説が証明された」とか「LNT仮説が事実ないし真実と考えられる」とは言えない。
2については、各国ごとのデータの異質性についてすでに疑問をはさまれている。つまり、カナダ一カ国のデータを除くだけで対照群との有意差がなくなってしまうことがすでに指摘されており、これをもってしてリスク評価に用いるのは不適切であろう。サンプル数を増やせばよいというものではないことの例であろう。また、2009年に、C.R.ミュアヘッドがイギリスの放射線作業員17万人の健康調査をしたところ全がん死亡比は対照群の81〜84%となったデータなどもある。
3についても上記フランスアカデミーの報告書にて詳しく反論されているので参照されたほうがいい。

また後半で低線量放射線安全派の近藤宗平氏と放射線ホルミシスについて反論されているが、ウェブ上の主張とIsotopeNewsの論文に対してのもので、おそらく宗平氏の著書は読まれていないと思われる。公平に見るためにも皆さんには宗平氏の著書(特に近畿大学出版局から出ている「低線量放射線の健康影響」)を読まれることをお勧めする。
私自身、放射線ホルミシスを他人に勧めるのは現時点では善しとはしないが、この評価本で著者が述べているのは放射線ホルミシスに対する単なる反論でしかなくLNT仮説を強化するものではない。
また、パイロットの健康調査において健康作業者効果を主張されているが(上記C.R.ミュアヘッドも自身の研究結果の解釈として健康作業者効果を述べている)LNT仮説支持者がそれを持ち出すことに私は常に違和感を抱いている。これは皆さんにも良く考えてほしい問題である。LNT仮説と健康作業者効果は同時に成り立つのか?自己矛盾が生じるか、健康という言葉の意味を一般的なものから変更を迫られると思うのだが。

他にも突っ込みどころがあるのだがやめておこう。
このように突っ込みどころが結構あるのだが、それでもCT検査でがんになると主張しておられるのは何か裏がありそうだと言ったらいいすぎでしょうか。

この本について私が思うところは、「放射線被ばくCT検査でがんになる、かもしれない」と題したほうが良かった、かもしれない。
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