本書ではうつ病やうつ病と混同されやすい精神疾患の診断基準が具体的ケース例を使いながら解説されている。筆者は、うつ病ではないのにうつ病とされているケースがたくさんある、とし、それらを「本物のうつ病」とは別物として理解するべきだと強調している。この点、新型うつの対処に苦労する自分のような職場関係者の実感からしても納得感がありしっくりとくる。「新型うつ病」の特徴が理解できると「本物のうつ」と「新型」とでは本人状態の理解や対応方針が全く異なることがわかり、多くの関係者が新型うつで振り回されるカラクリが理解できる。これまで読んだ「新型うつ」関連本は誤解や断定をさけようとして漠然とした表現ですませている印象があったけれど、本書はわかりやすさ優先で、全体的にすっきりシンプルにできている。若干シンプルに言い切りすぎじゃないかと気になる部分もあるが、一般向けの「新型うつ」理解本としてはけっこうオススメです。