第一巻に続いて読んでみましたが、少々の違和感が感じられ、またかなりの不満が残りました。
「違和感」の原因は、第一巻とややトーンが変わって感じられること。即ち、第一巻では「ライカ(M型)を如何に使い倒すか」「スナップ撮影にライカが如何に適しているか」がほぼ全編に渡って語られたのに対して、この第二巻ではモノ(ライカとそのレンズ)自体への「愛」に軸足が移されているからでしょう。雑誌の連載をまとめた本なので(つまり見た目以上に長い時間の流れがここには詰まっているので)余計に目立つのでしょうが、結局MPを購入してしまうところなども、“君子は豹変す”とは言われますが、やや変わり身が早過ぎるようにも感じられました。
尤も、この本は副題にもあるように「アンチライカマニアのライカ賛歌」なのですから、モノへの愛が語られるのは当然とも言えます。また、よくある「○○は××な描写がスバラシイ」的な、何処かで聞いたような修飾詞のオンパレードに陥らず、飽くまで使用感を交えた感想であるところも「アンチマニア」として一貫した姿勢と言えます。しかしながら大いに不満なのは、作例が実に貧弱なこと。スペックマニアに非ざるレンズへの愛を語るのであれば、それなりの説得力を持つ作例を逐一挙げるべきでしょう。ご自身でも語っておられるように、レンズの味(と、少なくとも撮影者が感じたショット)はサービスサイズのプリントなどでは決して判らないでしょうし、増してページの1/4にも満たない大きさ(小ささ)のモノクロ写真を並べられたところで、そこからナニが感じ取れると言うのでしょう?巻頭の十数ページのカラー作例にしても、紙や印刷品質等のクオリティへの拘りは特に感じられません。素人の想像ですが、本の定価が最初にほぼ決められ、そこから逆算して作例の割り振りを決めただけなのでは?
作例による裏付けがないので、この本を読んで判ることは、筆者がライカを愛用(愛蔵ではない)していて、レンズもアクセサリも沢山お使いなのですね、ということだけです。第一巻はライカを実用に供すことについて主張が一貫していてそれなりに面白かったので、逆にこちらにはガッカリしました。