まず本書は冒頭でこの本のターゲットを宣言しています。要約すると「HTMLやCSSなどPCサイト全般の基礎知識を持っていてるが、携帯サイトについての知識は乏しい人」に向けた入門書です。よって基礎知識の無い人が一度で全て理解するのは難しいでしょう。そういう人は、まずhtmlとCSSの本を読むことをお勧めします。
ここは評価が割れるかも知れませんが、最後まで宣言にブレは見られず、中だるみや捨てページ等はありません。本当にPCサイトの基礎知識を持っていて、携帯サイトの知識が乏しい人に向けて丁寧に作った事が伝わってきます。
Chapter1 は携帯電話にまつわるデータの解説から始まるので、それで大まかに携帯業界が理解できます。
Chapter2 では携帯サイトで出来る事,出来ない事を、PCサイトと照らし合わせながら解説していきます。
Chapter3,Chapter4 の携帯サイトの作り方では、表示結果をソースと3キャリアの画面写真を用いて説明してくれるので、キャリア毎の違いが一目瞭然です。なによりオススメなのが、制作ノウハウの解説ページです。半角カナや文章表現など、作り慣れてないと解らない事が多いです。もちろんユーザエージェントの振り分けなどもきちんと押さえられています。
Chapter5 は携帯サイトならではのユーザビリティについて解説しています。
Chapter6 は3キャリア対応の絵文字スクリプトと画像の変換スクリプト、そして3キャリアのhtml+CSSの挙動の解説です。html+CSSの挙動のページでは、キャリアごとに実機写真を使いhtml+CSSの解説をしてくれるので、何故こう表示されるのか?が理解しやすいです。
一定の基礎知識は必要としますが、本全体としてはソース主体の本ではなく、さらっと読むだけでも面白い作りになっています。なのでこれはPCサイト中心だったコーダーやデザイナーだけでなく、ディレクターをはじめ携帯サイト制作に関わる人にも最初に読んで欲しい一冊です。