著者の揺ぎ無い信念、人生観が滲み出ている作品。豊かで安全な日本(既に、そう認識することさえ殆ど無くなっている、日常に埋没し切っている現状だが・・・)に暮らしていることの「奇跡」について、思い知らされる。ただ、著者の原体験が戦争中であったり、かなり以前(概ね20年以上前)のアフリカ体験であるのは、年齢からして避けられないが、既に平和を原体験として育ってきた私にとっては想像の世界でしかないことに、正直ある種の歯がゆさ(自分自身に対して)を感じてしまうのは、仕方がないことか・・・。
ともあれ、大震災をテーマにした作品は数多いが、観念的にならず現実の生活に根ざした視点での様々な指摘は、鋭く胸に迫ってくるものが多く、読んで良かったとの思いが強く残る。