臨床心理士でなくとも、学校・教育相談、その他カウンセラーとして描画法に関わる人であれば、読んで欲しい本の1冊。それは心理臨床に立つ人間の心の動き、揺れ、(青少年)クライエントとの関係などが、平易に表現されているからである。
専門的な内容であるにも拘らず、日常の記録のようにサラリと表現されている、筆者の現場の仕事内容。しかし、絵を通して人を見るのが全て、という本ではない。描画を治療的応用として用い、クライエントと人間関係を持つに至るまでの、試行錯誤をしている筆者が透けて見えるからこそ、この本は読み応えがある。
読み込めば、きっと筆者と共に研修の現場に立ち、自分の中で何か得るものがある、そういう1冊だ。付記の実践ノートは参考文献集として最適。