粗筋 「雨の降り続ける名も無い都市の<探偵社>での上司の殺人を巡る奇々怪々な事件」 という謳い文句に
強烈なハードボイルド探偵小説サスペンスの”予感”を感じて読了したのだが、正直な所、粗筋に偽りはないが、予想を遥かに
越えた、”奇妙奇天烈”ダーク・ファンタジー小説だった。色々な毛色の変わった映画のアイデアを継ぎはぎしたような小説と言うべきか。
まず設定、<雨の降り続く、時代不明の8番街急行の走る街=NY、電話はあるが、ほとんど使用されない。41階建ての探偵社が街の中心で、
誰も彼も記憶があやふやで、街の外に出られるのかどうか不明。夜中には街中○○が徘徊し、パーティなんかを催している>
これなんか、映画『ダークシティ』= 夜だけの街、午前0時には全ての住民が眠りに落ち..云々の設定を彷彿とさせ、探偵専用地下鉄の
描写なんかは、映画『ミミック』。 さらには中心的仕掛けに関しては、後書きにもある最近の映画に似た仕掛け...
訳者後書きには、この<中心的仕掛け>を”言いたいのだが言えない”、とか記載あるが、私にはこの仕掛けの一端を明かしたからと言って、
ネタばれになるような、そんな一筋縄で行くような小説にはとても思えないのだが....
それくらいグチャグチャで、私は多くの場面で状況を把握できず、ついには誰が(上司)を殺害したのか?など、ミステリー部分など
如何でもよくなってしまった。
要は、この小説は本格物ではない、ファンタジー色が非常に強いストレンジな、ファニーな表現の小説であり、そこを理解した上で読了すべきであり、
他レビュアーの方が五つ☆を付けている様に、好きな傾向に合うヒトには合うし、私のように合わない者には、とことん敬遠したい小説。