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探偵術マニュアル (創元推理文庫)
 
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探偵術マニュアル (創元推理文庫) [文庫]

ジェデダイア・ベリー , 黒原 敏行
5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

〈探偵局〉随一の辣腕探偵シヴァートが失踪した。彼専任の事務員アンウィンは、探偵術マニュアルと眠り病の助手だけを頼りに、難事件に挑む。ハメット賞受賞作。

内容(「BOOK」データベースより)

雨が降り続ける名もない都市の“探偵社”に勤める記録員アンウィンは、ある朝急に探偵への昇格を命じられた。抗議のため上司の部屋を訪れるも、そこで彼の死体を発見してしまい、否応なく探偵として捜査を開始するはめに。だが時を同じくして都市随一の探偵が失踪、謎の女が依頼に訪れ…アンウィンは奇々怪々な事件の迷宮へと足を踏み入れる。ハメット賞受賞の驚異のデビュー作。

登録情報

  • 文庫: 389ページ
  • 出版社: 東京創元社 (2011/8/30)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 448819754X
  • ISBN-13: 978-4488197544
  • 発売日: 2011/8/30
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 123,174位 (本のベストセラーを見る)
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17 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
粗筋 「雨の降り続ける名も無い都市の<探偵社>での上司の殺人を巡る奇々怪々な事件」 という謳い文句に
強烈なハードボイルド探偵小説サスペンスの”予感”を感じて読了したのだが、正直な所、粗筋に偽りはないが、予想を遥かに
越えた、”奇妙奇天烈”ダーク・ファンタジー小説だった。色々な毛色の変わった映画のアイデアを継ぎはぎしたような小説と言うべきか。

まず設定、<雨の降り続く、時代不明の8番街急行の走る街=NY、電話はあるが、ほとんど使用されない。41階建ての探偵社が街の中心で、
誰も彼も記憶があやふやで、街の外に出られるのかどうか不明。夜中には街中○○が徘徊し、パーティなんかを催している>
これなんか、映画『ダークシティ』= 夜だけの街、午前0時には全ての住民が眠りに落ち..云々の設定を彷彿とさせ、探偵専用地下鉄の
描写なんかは、映画『ミミック』。 さらには中心的仕掛けに関しては、後書きにもある最近の映画に似た仕掛け...
訳者後書きには、この<中心的仕掛け>を”言いたいのだが言えない”、とか記載あるが、私にはこの仕掛けの一端を明かしたからと言って、
ネタばれになるような、そんな一筋縄で行くような小説にはとても思えないのだが....
それくらいグチャグチャで、私は多くの場面で状況を把握できず、ついには誰が(上司)を殺害したのか?など、ミステリー部分など
如何でもよくなってしまった。

要は、この小説は本格物ではない、ファンタジー色が非常に強いストレンジな、ファニーな表現の小説であり、そこを理解した上で読了すべきであり、
他レビュアーの方が五つ☆を付けている様に、好きな傾向に合うヒトには合うし、私のように合わない者には、とことん敬遠したい小説。
このレビューは参考になりましたか?
2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By hoge2 トップ1000レビュアー
レビューのタイトルの通りなのですが、いくつか補足を。
もともとの舞台設定が特殊である上に、物語の中盤あたりで明かされる仕掛けが出てくるとさらに入り組んで来るので、読みやすい小説とは決していえません。
ただ雨の続く架空の町を舞台に、巨大ということしか分からず全貌が見えない探偵社の組織、あやしいサーカス団、だれが信用できるか分からない怪しげな登場人物たちといった魅力的な材料をつかって、ゆるゆると先の見えない物語は独特の魅力を持っています。
「パースの城」や「迷宮1000」といった作品に近い感触ですが、もっとミステリとしての決着のつけ方にこだわった作品です。
読者を欺く作者の技を楽しみたい方、奇妙な舞台設定を楽しめる方などにはお勧めできると思います。
このレビューは参考になりましたか?
17 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
10年以上前のマニュアル本ブーム時代の作品のようなタイトルですが、れっきとした海外ミステリー小説です。書店で、あらすじの「雨が降り続ける名もない都市の<探偵社>に勤める記録員のアンウィンは、〜云々」の文章に惹かれて、思わず購入してしまいました。

「雨が降り続ける街」というと映画「ブレードランナー」の酸性雨まみれのLAを思わせ、「名もない町」というと映画「セブン」の舞台となった無名の街を連想しましたが、この作品にそんなに陰鬱な雰囲気はありません。殺人事件が起きますが、物語自体は何処となくまったりとした大人向けの絵本のような感じです。訳者あとがきにもありますが、この作品はあえて区分けするならファンタジー+ミステリーというジャンルになります。

この作品の面白いところは、ほぼ全てのことが特定できない「不確定な世界」であるところです。会社も、街も、時代も、世界も、どれくらいの広さや大きさをもつのか誰にも分かりません。所々、現実世界のある時代(近代ロマン風?)、地域をベースにしているなというのはありますが、それに全てを当てはめることはできません。登場人物以外の固有名詞がほとんど無いですし、出てきても<探偵社><セントラル駅>というように、ほとんど名詞なのか固有名詞なのか微妙なのです。そのくせ、登場人物の役職などはきっちり決まっていたりします。この読者にある程度の世界観の確立を委ねている曖昧さが、日本人読者にピッタリだと思います。

構成も、目次と各章のタイトルも作品名である「探偵術マニュアル」に合わせて教本の見出しのようになっており、「1 尾行について 老練な探偵の尾行が気づかれないのは、目につかないからではない。尾行する相手の影のように、そこにいるのが当たり前のように見えるからである。」といったように各章の冒頭にその教義が記されていて、読者を楽しませる工夫がされており好感が持てます。

コアなミステリーファンには、物語の展開について真新しさはないのかもしれませんが、世界観や雰囲気を楽しむとおもしろいと思います。秋の夜長、あるいは秋雨の降りしきる街の喫茶店でのんびり読むのに良い作品です。助手のエミリーがけなげで笑えました。次回作もあるようなので是非読みたいです。
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