大塚英志と清涼院流水のコラボレーションは、どういう形でなされているのか良く分からない。シナリオとオリジナルという言葉から判断しがたい、絡まり合いをしていることは間違いないのだけれど。キャラクター的には、大塚側が笹山徹、清涼院側がJDC、新キャラにBDCとなる。時系列的には、すでに密室卿事件で死んでいるはずのピラミッド水野などが平気で出てきているところから、パラレルワールドという設定らしいが、笹山を「バーコード事件」を解決した男と紹介しているところなど、ぎりぎりの線を狙っている感じでおもしろい。笹山がJDCのマネージャーのような役回りを振られていて、食玩のフィギュア作りのために海洋堂の原型師と打ち合わせしたり、そっち系がニヤリとする目配りも欠かしていない。第3巻に突入し、BDCがキャラ立ちし始めてきて、いい感じ。笹山がメタ的な立場でJDCに関わって来ている、「物語」に対して「批評」、「ミステリー」に対して「現実」という対立を意図的に作り出していく役割のようで、そこにトリックの謎がつながって来るのかもしれない。キーワードは「反則」と「記憶」というところか。全体的に大きな転回点を向かえつつあり、探偵役からずり落ちていった九十九に代わり、その位置にN月R太郎がついた。BDCも探偵役からシフトしつつある。箸井地図の作画は、JDCファンにも十分受け入れ可能な、キュートでポップな仕上がりになっている。大塚原作のマンガの中でも、一二を争う「萌え」クオリティーではないだろうか?表現力も巻を追うごとに、ぐんぐんあがっていて、見ていて気持ちよい。大塚ファンも清涼院ファンも安心して楽しめる、良質の作品に仕上がっている。しかし、相変わらず人がよく死ぬ・・・