著者の岩佐さんはスキャネットシートというマークシートを販売している会社の営業マンで、実は私はそのユーザである。私はそのマークシートを使ってセミナーでのアンケートの集計をしているのだが、「集計は楽になったけれど、集計しただけで終わってしまって次につながっていない」と不満を感じていた。
本書を読んでみて、自分がやっているアンケートは「何が知りたくてアンケートをしているのか」を事前に考えていなかったことがよくわかり大いに反省させられた。
また、独立性の検定などの統計分析の方法は難しくて縁の無いものと思っていたが、EXCELの多少の知識があれば簡単に実行できる方法(しかも図解でわかりやすい!)が紹介されていて、次回からは是非やってみたいと感じた。また、独立性の検定と合わせて残差検定なるものを使えば、「20代と40代でプラスとマイナスの評価の差に有意差がある」というようなことが検定できるというのも「そういうことがやりたかったんだよ!!」という感じである。
共著者の宿久さんは専門書も執筆している統計学の専門家なので、岩佐さんには失礼(!)だが統計処理の部分の信頼性は非常に高いと思える。専門家の執筆ということで少し難解な部分が無くはないが、逆に言えばこの値段でここまで詳細に書かれているのはお得かもしれない。
ある程度の人数でアンケートを取る状況におかれているものの「なかなか意味のある成果が得られない」「単純集計とクロス集計で手いっぱいで次に何をしたらいいかわからない」という方にオススメの一冊。