岩本薫の「ロッセリーニ3兄弟」シリーズもついに最終巻。個人的に待望の次男エドゥアール編でした。
というのも、1「略奪者」2「守護者」の中で、最も存在感が謎めいていて、ミステリアスな存在だったのが
次兄のエドゥであり、かつ現在人気急上昇中の声優・中村悠一氏の声担当キャラだったからです。
前2冊ではほとんど出番も台詞も無く、どういう性格の人物なのかイマイチ掴めないエドゥアールの
人物像が、今回の新刊では、主人公受けの成宮礼人の視点にて克明に描かれています。
この「捕獲者」は、岩本女史いわく「初体験の美人×美人」というタイトル通り、二人の美形が主人公。
典型的白人エリートエドゥアール×日本美人の年上受け礼人。
最初「敬語受けの主人公…ハマれるかな…」と不安でした。
一番好きだったのが末っ子ルカ編(下僕×主人)でしたので。けれど読み進めていくうちに、これはBLとして
ではなく、純粋なビジネス小説としても充分楽しめる作品だと分かります。
むしろ恋愛色方面の描写よりも、一流老舗ホテル経営の内容が多いので、イチャイチャアマアマが好き、
という方よりも、本格的なドラマ背景・大人同士の恋愛BLを求める読者さんにご推薦します。
受けの礼人は、とある事件がキッカケでエドゥと一夜の関係を持ったきり、10年すれ違いを続け、
突然の再会に困惑しながらも、きちんとプロとして仕事をこなす若いのに一流のホテルマンだし、
エドゥもまた、そんな彼を影からさりげなくフォローするスマートな青年実業家。
二人の大人な関係は観ていてもキリリとしたスタイルが美しく、気持ちが引き締まります。
最後の辺りで、二人がすれ違いについて一気にネタばらししてしまうのが残念。
もっと途中で細かく少しずつ説明出来なかったのかな、というのが正直な感想です。
…せっかく10年越しの勝手な片思いが終わったのに、ラブなシーンも少なかったので、
もうちょっと、そんな甘いムードにも酔いたかったですね。そこだけがモノ足らなかったかな。
それにしても、聡明な日本女性だった義母で末弟ルカの母親美佳の影響は、長男レオ&次男エドゥには
絶対の恋愛観を植えさせたようです。二人共に好きなタイプな「高潔で一見はかなげでも強い日本美人」(笑)
シリーズ終了記念に、全プレドラマCD企画も連動。ファンの方はぜひ!!
ともあれ、「守護者」「捕獲者」共にドラマCDがまたまた心待ちです!!!