2007年4月に日本経済新聞の私の履歴書を再編集(実はこのコラム,大好きなんですよね!),ボリュームは倍増しているとのこと.鈴木氏のセブンイレブン創設時の壮絶な古い文化との戦いは何度読んでも新鮮みを感じる.今でこそ当たり前のコンビニビジネスもここまで来るには相当の苦難を乗り越えていることは周知であるが,対して自身を省みるに,自身の考え方が硬直化していないかを再確認すべきと考えさせられる.常識は果たして常に常識かと云えばそうではない.その典型が顧客ニーズ,これは時代と共に変化することが常で,その変化に追随することで小売業での生き残りが可能になる.環境に順応する変化こそが生き残りの必要条件であり(必用十分条件ではない),加えて斬新なアイディアを上乗せすることで自身のビジネスを差別化できるのである.鈴木氏はこの変化に順応する重要性を繰り返し説いているのである.
「我々の競争相手は競合他社ではなく,真の競争相手はめまぐるしく変化する顧客ニーズそのものである.」に示される鈴木氏,もしくはヨーカ堂の理念が全てを物語る,これが挑戦し続けると云う意味の根底にあるのである.この不景気の昨今,日本も世界も,老いも若きも,やる気を失いそうな多くの方々に勇気を与えてくれる1冊になるのではないか,と思う.