民営化された郵政株式会社のトップが今後の抱負を語ったもの。その筈なのだが、鵺のような意味不明の内容になってしまった。
二部構成になっていて、第一部は著者の自伝が語られるのだが、何のために設けられたのか分からない。著者の若い頃の苦労話や"人となり"など興味はない。第二部が本題だが、どこかの首相の所信表明演説のようで綺麗事ばかりで実がない。興味本位的に言えば、民営化への反対の急先鋒であったであろう特定郵便局長との暗闘の様子(現在も死闘中かもしれないが)。実質的には、既に囁かれ始めている「サービス低下」等の諸問題への対処法。そして総論として、民営化する事によって、具体的に何がどう変わって、我々にはどういう影響が出るのか。マイナス面も含めて、本音で語って欲しかった。第一部も含め、話を繕い過ぎているのである。
世界最大の銀行になった経営トップとして「目指すもの」という題名も無責任過ぎるだろう。目指すだけなら誰でも出来る。「実現する事」と言い切って、具体論を展開して欲しかった。