やっと文庫版「追補編」が出ました。といっても、文庫の旧版には、何と最終巻に小さい活字で収録するという荒業が使われていたのですが・・・新版になってなくなってしまい、愛蔵版の7巻だけ買わなきゃいけない、という妙なことになっていたわけです。既に愛蔵版の方で買っちゃったんですが、これも買うことになりました。まあキリのいい10巻目、ということで、これから文庫版で揃える人には大朗報でしょう。トールキン世界を知るにはまだまだ邦訳が追いついていませんが、『指輪』本編を読んだからにはまずこの追補編を読まずしてあの世界がわかったとはとてもいえません。トールキンが「発見」した「断片」が掲載されている、という凝った設定なのもまた楽しい。本当に古代史でも読んでいる気分になれる。もちろん、アラゴルンとアルウェンのその後、本編では描かれなかったボロミア・ファラミア兄弟の生い立ちなどなど、知りたい部分が一杯。そして年表。最後まで書かれるととてもしんみりするのがこの年表ですが、こういうところもリアリティといえばリアリティです。最近になってやっと『終わらざりし物語Unfinished Tales』(上・下)も刊行され、こちらではエルフの詳しい物語などなど更に中つ国の歴史が詳しくわかります。他の”中つ国”作品の邦訳も今後進むことを期待します。