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しかしこの組織は、組織が上手く把握され外面的目標に対応したとき異常な強さを発揮しうる反面、情勢や目的が変わったとき新しく作り直すという意識よりも内部の矛盾や問題に対してまあまあ、でおさめ組織維持にエネルギーを集中、動けなくなってしまう欠点を持ちます。すなわち「合理的なプランを立てても一揆が相談して曲げてしまい」、「合理的なチェックが失われると非常に危険な要素を持ちだす」。その典型が帝国陸軍です。組織自体に問題意識が生じたときに最大危機を迎えるわけです。
こうした日本の組織では、「共同体としての運営と機能集団としての運営をバランスとりながらやっていく、集団を組織的に動かすことと一揆的に動かすこと、このバランスがとれていない」とうまく機能しない。必然的に指導者は「経済的活動を行いつつ、共同体への奉仕として宗教的充足感、生きがいを与えるということになり、これで機能集団は能率よく機能する」。指導者が組織を掌握して指導力を末端まで浸透させ、同一価値観をもつ意図的な教育の重要性が強調されます。
日本的な組織の特徴・組織を動かす要諦に対する洞察は流石、を思わせます。最近では必ずしも(少なくとも表面的には)こうした日本的印象の薄い組織も見られるようですが、底流にある文化は大きくは変わっていないのではないかとの感想をもちます。一方、そうした組織が筆者の言う、日本組織が踏みとどまれる経済合理性を持つ民間企業に多いことも筆者の洞察から頷けるような気がします。