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持続可能な福祉社会―「もうひとつの日本」の構想 (ちくま新書)
 
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持続可能な福祉社会―「もうひとつの日本」の構想 (ちくま新書) [新書]

広井 良典
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (15件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

かつての日本社会には、終身雇用の会社と強固で安定した家族という「見えない社会保障」があり、それは限りない経済成長と不可分のものだった。経済成長という前提が崩れ、「定常型社会」となりつつある今、再分配のシステムである「福祉」を根底から考え直す必要がある。本書は、「人生前半の社会保障」という新たなコンセプトとともに社会保障・教育改革の具体的道筋を示し、環境制約との調和、コミュニティの再生を含みこんだ、「持続可能な福祉社会」像をトータルかつ大胆に提示する。

内容(「MARC」データベースより)

「人生前半の社会保障」という新たなコンセプトとともに社会保障・教育改革の具体的道筋を示し、環境制約との調和、コミュニティの再生を含みこんだ、「持続可能な福祉社会」像をトータルかつ大胆に提示する。

登録情報

  • 新書: 269ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (2006/07)
  • ISBN-10: 4480063110
  • ISBN-13: 978-4480063113
  • 発売日: 2006/07
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.8 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (15件のカスタマーレビュー)
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41 人中、38人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 半端ではない学術書です, 2006/7/25
レビュー対象商品: 持続可能な福祉社会―「もうひとつの日本」の構想 (ちくま新書) (新書)
新書と侮るなかれ。半端ではない学術書で、役人から学者に転じた著者の過去10年の仕事の集大成のような本として読みました。OECDデーターから我が国の福祉は高齢者偏重・育児/教育/雇用冷遇である姿を明らかにして、「持続可能な福祉社会」を論じています。長所としては、新たな福祉観を随所に盛り込み、「後期子ども」(30歳位までの教育・就労要支援者)という概念を提唱したり、「定常型社会」という右肩上がりの成長社会からの脱皮モデルを提唱したり、非常に刺激的でかつ論理的です。また、福祉から医療まで幅広く社会保障問題を論じている力作です。しかし、反面それが短所となり、理屈っぽい、分かりにくい、くどいといった印象を持つ面もあります。専門書を読む覚悟で取り組めば☆4つ。ただし、お手軽にその課題の理解を深めたいと希望する新書ラバーにとっては敷居が高いと思われます。 私個人にとっては、大いに参考となり、反復して読みたい本となりました。
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9 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 将来の社会のありようまで視野にいれた社会保障論, 2009/7/25
By 
おがよし@CSS - レビューをすべて見る
(トップ1000レビュアー)   
レビュー対象商品: 持続可能な福祉社会―「もうひとつの日本」の構想 (ちくま新書) (新書)
著者の広井良典氏は社会保障分野では好きなほうに入ります。なにより昔読んだ「日本の社会保障」(岩波新書)が印象に残っています。欧米比較も交えて社会保障のなんたるかを分かりやすく解説してくれた好著でした。
さてその広井氏が、本書では「人生前半の社会保障」というテーマを掲げながら、将来の日本のあり姿を「持続可能な福祉社会」というコンセプトで提言してみせます。そしてその議論は、社会保障、雇用、教育から環境、コミュニティと幅広く展開されていきます。紙幅が限られる新書の限界からか最後のほうはかなり議論が広がりすぎの印象はありますが、それでも、個々にみると示唆に富む提言が多く含まれており、新たな視点に気づかされます。
例えば、「社会保障としての教育」という考え方は新鮮でした。若年層を前期・後期に分け、後期(30歳くらいまで!)に対して財政支出を拡大させ(若年年金など)、教育訓練を強化して機会の平等を確保すべき、という指摘は、大学を卒業した大の大人にそこまでやるの?という違和感はあるものの、非常にユニークな提言だと思いました。
国政(審議会など)レベルで社会保障制度のあり方を議論するときには、瑣末な制度論に終始しがちなのですが、税収および保険料収入が先細りするなかで「どの世代に」「どのような意味をもって」サービスを注力するのかを考えるには、「どのような社会を実現したいのか」という理念が不可欠と思います。社会保障制度を考えること=くにのかたちを考えること。政治家にはこのくらい骨太な議論を期待したいものです。


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11 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 具体的かつ総合的な対案, 2008/10/28
By 
モチヅキ (名古屋市) - レビューをすべて見る
(VINEメンバー)   
レビュー対象商品: 持続可能な福祉社会―「もうひとつの日本」の構想 (ちくま新書) (新書)
 本書は、1961年に生まれ、厚生省に勤務した後、社会保障やケア等に関する幅広い研究を行っている著者が、2006年に刊行した、小泉改革に対するトータルな対案である(書名の定義は7頁を参照)。戦後日本は、保守主義と成長志向により特徴づけられ、会社と家族が国家による(公共事業を除けば)貧弱な福祉の肩代わりをしてきたが、1980年代前後から、成熟社会化による社会的目標の喪失、「ムラ社会」の単位の縮小による個人主義化が顕在化し、従来の制度の機能不全が目立ってきた。この現状を踏まえて、著者は後期子どもへの社会保障(高等教育やチャレンジの機会の保障)と前期高齢者の社会的活用、公共事業型社会保障から医療・福祉型社会保障への転換、社会保険と基礎年金が折衷された現行制度から、厚めの基礎年金を税によって一律に保障し報酬比例部分は民営化する年金制度への転換、慢性疾患等への疾病構造の変化に伴う心理的ケアの重視や政策決定への市民参加の拡大、失業保障とワークシェアリングの推進、資産レベルの再分配などの事前的分配の強化、社会保障財源としての環境税の導入等々を提唱し、個人ベースの公共意識と共同体的な一体意識を均衡させ、グローバル、リージョナル、ナショナル、ローカルな各レベルでの対策とその相互調整を行い、環境主義と結びついた社会民主主義を、追求すべき政策として提示する。以上が本書のあらましであり、やや楽観的に思えなくもないが、データをもとに平易に具体的かつ総合的な対案を示した本であり、ギデンズ『第三の道』の議論と関連する記述も多い。賛否は具体的な論点ごとに検討すべきだろうが、一読の価値はある。
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