エネルギーの低炭素化に関係する技術は、省エネ・再生可能エネルギー・原子力など多岐にわたる。しかも必要なだけの低炭素化を行うには、その全てを活用しないといけないと言われている。それらの技術の現状について、1つ1つ、簡単に現状を解説している。どれも万能でもなく無能でもないことを伝え、現実的な組み合わせ方を読者自身も考えるように促している。
分厚さに尻込みするかも知れないが、記述は比較的平易で、ユーモアもある。焦らず読み進めれば、知恵熱を出さずに済むのではないだろうか。
反面、それぞれの技術の将来見通しについての記述は非常に限られている。例えば、蓄電池や太陽電池の価格性能比向上の見通しについては詳しく触れられていない。本書はあくまで現状の俯瞰のためのものであり、今後の具体的予測まで行うにはさらなる調査が必要と考えられた方が良いだろう。