本書は、日本版「赤い盾」パート2とも言える内容。
日本が愚かな戦争に突入した理由を、軍人だけに求めず、その時代に、「金」を追った人間たちにも求めた結果、ひとつの大きな閨閥が明らかとなった。
ここでは、維新以降の日本の政策を動かし、甘い汁を吸っていた財閥と呼ばれる巨人が、実はひとつのファミリーである事が明らかにされる。
まさに日本版赤い盾である。
貨幣価値の変換、年代考証にとても注意深く調査が入れられており、「数字」の信頼性は高く、極力著者の恣意的判断が混じらないように書いているところは好感が持てる。
その分、著者の歴史に対する考えが述べられている本文に於いては、幾分極論とも言える物言いが目につくが、それでもこの調査の対価としての、本書の値段を考えるとこの極論も気にならなくなるから不思議である。