ホリエモンの処女小説。欲にまみれて欲を突き抜けるという感覚は薄々気づいていたけど、本書を読んでみて再度新鮮に響いた。確かに金があれば欲から解放されるかもしれない。
ジェットコースターの様な物語の展開がよい。ニュースやホリエモンの本で知っていた事柄が、成長する若者の目で臨場感を持って眺められる。
非常にライトな小説なので、どんなタイプの人でも簡単に読めてしまうと思う。イラストが漫画なのも手伝って、今まで本をあまり読んだことのない人にとっても、入り口としてよいと思う。
ネタはいくらでもあるホリエモンがどうしてこのタイミングで本書を上梓したのか考えてみると面白い。電子出版への遊びを交えたチャレンジなのか、自己顕示欲なのか、自分も普通の人間だと言う真実を伝えたかったのか。しかし文章の背景に一瞬感じられる真実のようなものでさえも、ひょいとかわして飄々としている氏の姿が浮かび上がってくる。
尊敬されようとすれば、尊敬されるような態度を取れば良い。例えば、汗水流した話、社会に貢献する話をすればたいていの人は尊敬する。そういう、杓子定規なやり方を嫌う天の邪気な、それでいて魅力的な氏の姿が本書を通してまたしても浮かび上がってきた。