厚生労働大臣として在任中の出来事を記した回顧録にして奮闘記。
割かれているページは少ないですが、医療行政に関連して注目すべき事項があります。それは中医協メンバーの刷新です。
「診療報酬10年ぶりのプラス改訂」の裏で、診療報酬の重点配分の変更を実現するために断行した、日本医師会の中医協メンバーの推薦枠の撤廃については、その理由と課程も含めて一読の価値があります。
短い間ではありますが、秘書として行動を共にした経験から、著者の人となりを例えると「ナタのような人」だと感じています。刃物の中ではナイフや包丁などと違い、主流派ではなく、その用途も限定されていますが、正しく力を込めることで、堅い木材であっても真正面から鋭くかち割ることができる。そんな著者の政治姿勢がにじみ出ている一冊です。