拓銀は都銀として出遅れたために成長を焦り,ベンチャー企業に投資するインキュベーター路線を突っ走った。その結果,カブトデコム,ソフィアなどの地元新興企業に資金をつぎ込んだものの,バブル崩壊とともにこうした無理な投資が命取りになった。
拓銀の経営破綻をきっかけに,名門百貨店の丸井今井,地元大手の建設業者,地崎工業なども経営危機に陥るなど,体力が比較的脆弱だった北海道経済を直撃した。一時は北海道銀行との合併発表にこぎ着けた拓銀だったが,結局は実現できずに傷を深めていく。
こうしたエピソードを盛り込み,大蔵省の護送船団方式の中で,危機管理能力を失っていた拓銀の問題点と,北海道経済における拓銀の重要性を分かりやすくまとめている。ドキュメントとしてまとめながら,疑惑融資の真相と頭取以下役員の経営責任の所在も追求している。
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