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抱擁
 
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抱擁 [単行本]

辻原 登
5つ星のうち 2.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

二・二六事件直後の東京。前田侯爵邸で小間使として働く「わたし」を翻弄する、五歳の少女と見えない《誰か》。深遠な歴史と濃密な虚構が融け合う至高の物語。

内容(「BOOK」データベースより)

二・二六事件から間もない、昭和12年の東京。前田侯爵邸の小間使として働くことになった18歳の「わたし」は、5歳の令嬢・緑子の異変に気づく―。歴史の放つ熱と虚構の作り出す謎が濃密に融け合う、至高の物語。

登録情報

  • 単行本: 136ページ
  • 出版社: 新潮社 (2009/12/18)
  • ISBN-10: 4104563048
  • ISBN-13: 978-4104563043
  • 発売日: 2009/12/18
  • 商品の寸法: 19.6 x 13.8 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 2.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 426,804位 (本のベストセラーを見る)
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Sweetie
形式:単行本
新聞連載や長篇小説の辻原作品とは文体が違うなあと思いました。
一文一文が隙間なくつながって、不思議な世界を組み立てていく感じにドキドキします。
ヘンリー・ジェイムズの「ねじの回転」を下敷きにしているそうで、確かに
そういう雰囲気はあるのですが、でも2・26事件のころの日本の不穏な感じが
にじんでいて、それがストーリーにしっかり絡んでいて、やっぱりすごいです。
まぎれもなく辻原登ワールドです。最後の一行を読むと、もう一度最初から
読まなくてはと思ってしまいます。壮大な『許されざる者』も良かったのですが、
私はこちらのほうがずっと好みです。
このレビューは参考になりましたか?
9 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By yukkiebeer #1殿堂 トップ50レビュアー
形式:単行本
 時は昭和12年。2・26事件の翌年、18歳の「私」は前田利為侯爵邸で5歳の次女・緑子の小間使いとして働き始めた。緑子は「私」には見えない誰かの動きを目で追うかのような仕草を見せ始める。「私」の前任者にあたるゆきのという女性は嫁いだ相手が皇軍派の首謀者の一人であり、事件後に自らも命を絶っていた。果たして緑子が見つめるのはゆきのの姿なのか…。 

 辻原登の著作を手に取るのはこれが初めてではありません。短編集『枯葉の中の青い炎』では辻原が描く虚実ないまぜの世界の幽玄の美を大いに堪能したものです。
 本書も前田利為邸や2・26事件など、実在の場所や出来事を舞台背景にしながら幽霊譚らしきものが、やわらかさの中にも凛とした気品を漂わせる独特の文体によって綴られていきます。

 しかし私は---文章の美しさは別として---この作品を楽しむことができませんでした。
 昭和12年という時代背景、貴族のお屋敷、無垢なおさな子、奉公人の「私」といったゴシック・ロマン風の装置と役者がそろっているとはいえ、オーソドックスな装置と役者がそろっただけという印象がぬぐえません。この怪異譚に心がざわつく思いがしないのです。

 136頁という小品であるためにわずかな時間で読み終えることができますが、別の言いかたをするならば、わずかな時間で読み終えることができる紙幅しかないために、物語はさらりと通り過ぎていったという思いも残りました。
このレビューは参考になりましたか?
7 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
失敗作 2010/2/20
形式:単行本
辻原登氏は大好きな作家の一人ですが、この作品ははっきり言って失敗作。
舞台装置は仰々しいのに、物語がまったく立ち上がってこない。
単純な謎解きができないあいまいさも、この作品に限っては
消化不調を起こす前に読み終わっちゃったという印象。残念。
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