筆者たちの会社の研修を受けた知人に強く薦められたので、半信半疑で手に取った。これまでコーチング本を含め、随分とマネジメント系の本は読んできたが、自社で実践して効果でるであろう内容に出会う機会は皆無だった。どれも読みものとしては面白かったし、勉強にもなった。が、なぜか自社で活用しても手ごたえを感じることはなかった。
多くのマネジメント本というのはバリバリの観念論で、いざ現場で活用する際に、何をどうしていいか分からなかったり、コーチングのスキルのように「そんなことはすでにやっている」とと思えてしまったりで、日本の職場とはリンクしないものとあきらめていた。
そういう意味で、本書は「あるようでなかったマネジメントの虎の巻」と言えよう。なんといっても本文、ケース、図版(セルフチェックシートも)、コラムのバランスが秀逸で、読者が現場で成果を上げることを前提にコンテがまとめられている。ビジネス書の領域を超えている印象さえある、プロ受けする本だ。
・「仕事をするなかで遭遇するつまずきがちな場面で、どのような見方、感じ方、考え方をするかは、上司や先輩から教わるもの」
・「ついつい我々は『ない』ものに着眼はしても『ある』ものには着眼しないことが多い」
という筆者の主張には考えさせられたし、そのほかの箇所にも随分とアンダーラインを引くことになってしまった。
座右に置いて、何度も繰り返しページを開きたくなるありがたい一冊だ。職場に元気と活気を取り戻したいマネージャー、そしてメンバーの育成に悩むビジネスパーソンには、是非お薦めしたい。