病気を患って病院に行くと抗生物質という薬を処方してもらうことがしばしばである。実際に服用する者としてその働きは無関心ではいられないはず。抗生物質とは、ストレプトマイシンの発見者ワックスマンの定義によれば「微生物がつくる化学物質で他の微生物の増殖を抑制するか殺菌するもの」である。主なものにペニシリン系、セフェム系、マクロライド系、アミノ配糖体系(ストレプトマイシン)、テトラサイクリン系等がある。本書は様々な種類の抗生物質が働く仕組み、どのように病気に適した抗生物質が選択されるのか、そして副作用の問題から、ペニシリンの発見に始まる抗生物質の歴史まで幅広い話題を提供する。結核、マラリア、O-157、インフルエンザ、ガンなどの疾患に対する抗生物質の効果、薬品市場における抗生物質の売り上げランキング、新抗生物質の開発力は、実は日本企業が世界一など、ウラ知識なども披露される非常に話題豊富な一冊である。