現在、うつ病の治療法には圧倒的に主流である抗うつ薬による薬物療法、認知療法、電気痙攣療法、運動療法などがある。患者さんの症状の程度にもよるが、薬物療法を基本に、必要があれば、そのほかの方法を組み合
わせることがある。
今、日本の抗うつ薬でもっともよく使われているのが、かつて夢の新薬と言われたSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)である。日本では新しく発売されたものも含めて3種類のSSRIが治療に使われているが、重症のうつ病には効果が薄いのが
難点ではある。しかし、もっと強力な従来の抗うつ薬は副作用が強い。
また、発売当初は、セロトニンにしか作用しないため他の抗うつ薬と比べて副作用が少ないとされていた。あまり知られていないかもしれないが、実際には胃腸障害、めまい、不安、イライラ、不眠といった副作用が起こることもあり、ひどくなると自
殺衝動や殺人行為などにつながることもある。
うつ病の患者や家族が、うつ病をどうやって治していったらよいかという状況に直面した時、さまざまな選択肢となる治療法をわかりやすく紹介してくれている。ベテラン精神科医が最新薬剤情報から受診時の心得、再発予防法までをていねいに教えてくれている。