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抗うつ薬の功罪―SSRI論争と訴訟
 
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抗うつ薬の功罪―SSRI論争と訴訟 [単行本]

デイヴィッド ヒーリー , 田島 治 , David Healy , 谷垣 暁美
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (11件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社 / 著者からの内容紹介

全世界で年に数兆円を売り上げている抗うつ薬SSRI(プロザック、パキシルなど)。本書はSSRIの、うつ病患者の自殺衝動を強めるというショッキングな副作用に焦点をあてる。この副作用のリスクは1990年に最初に研究論文のかたちで報告されたが、2004年以降に米・英・EUの薬事監督庁が製品への警告表示を指導するなどの対応をとりはじめるまで、産官学にまたがる関連業界から実質的に黙殺されつづけた。
副作用のリスクを認めたうえで、ある種の鎮静剤を併用したり、服用量を減らすことでリスクを最小限に抑えながら本来の効果を得ることができたにもかかわらず、なぜリスクの存在自体が否定されなければならなかったのか。
著者は産官学すべてのインサイダーを経験した無二の証人としてこのスキャンダルを報告する。ビッグ・サイエンス化する医薬品の開発および許認可プロセスの現状と、そこに複雑にからむ産官学の利害構造など、副作用の過小評価につながる数々の誘因のディテールがきわめて具体的に語られる。
SSRIの功罪の多角的分析や訴訟の詳細などのミクロな情報と、生物学的医療の時代の死角を照射するマクロな視点との、二つの次元で核心を語る貴重な証言である。また、精神医療の未来を占う側面もある。実際、原書の刊行後に、SSRIの副作用や臨床試験データの扱いに関して、主流の見解は著者の主張する方向へ大きくシフトした。

内容(「BOOK」データベースより)

うつ病患者の自殺衝動を抗うつ薬が強める―このショッキングなリスクの詳細と、それが最近まで十分に認識されなかった原因を、精神薬理業界の深部から告発する、SSRIユーザー必読の証言。

登録情報

  • 単行本: 447ページ
  • 出版社: みすず書房 (2005/8/1)
  • ISBN-10: 4622071495
  • ISBN-13: 978-4622071495
  • 発売日: 2005/8/1
  • 商品の寸法: 21.2 x 14.4 x 3.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (11件のカスタマーレビュー)
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By
形式:単行本
私自身、最近まで製薬業界で抗うつ薬に関わってきた経緯がある。ヒーリーの講演も生で聴講したこともある。イギリスの有名な精神科医から、SSRIの様々な危険性についてはいまや常識であるが、これに気がつくまで発売以後10年かかった。最初の数年は誰もが夢の薬と大量処方した。今の日本のように。どうしてこういう情報が日本には伝わらないのか?と言われた経験を持っている。そういう意味でも、この本が日本でも出版になったことは大きな意味をもつ。

最近の外資系の勢力拡大により日本でもネガティブキャンペンが横行するようになってきた。大学の先生は様々なアンテナを持っておられるが個人開業医は月から土まで診療があり、日曜日も地域の会合などで多忙である。MRからの情報がすべてというケースが非常に多い。ここで、誤った情報が流されていることをどれだけの人が知っているだろうか。セロトニンだけでうつが治り、ノルアドレナリンは自殺を促す危険性があるという、まったくのでたらめを素直に信じる先生が意外と多いのである。その一方で、メーカーが言うこととは違ってSSRIにはコーヒー50杯飲んだときのような変な覚醒があるように感じるなどの、鋭い洞察力をもっている先生もおられる。製薬会社から医者への情報提供についての問題提起となってほしいと願う。

本書はヒーリーの正義感、熱血漢、攻撃性が垣間見られ、一方的な意見なので、ある程度は冷静に見る必要があるが、私自身がここ数年、海外の様々な医者や企業の人から聞いていることと概ね合致する内容であることも事実である。この本の監修となられた田島先生のご決断に敬意を払う次第である。

このレビューは参考になりましたか?
59 人中、55人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By gon
形式:単行本
デプロメールを五年続けて呑んでいました。うつ症状を自覚して初めて行ったクリニックで
処方されたのがきっかけです。プロザックの事は知っていましたが、日本にはいってきてない夢のような薬という事をNHKのテレビ番組を通して知っていました。
その後、うつ病は治るどころか悪化、大学病院に2回入院しました。同じ病気の人と何人も話して開放病棟では薬についてある程度把握できましたが、みんながみんな、薬は一生飲まなければ直らないと信じています。私はトレドミンも呑んでいるので、デプロメールを減量していってついに2週間前ゼロにしようとなりましたが、本当に苦しかったし、今まだ苦しいです。
でも、まだ離脱症状が軽いときに、この本を買って読み、今何も考えないで死にたいと思うこと、とっさに無意識に死ぬ事を考えている事が、離脱症状だとわかり、絶えず意識する事で今を乗り越えています。
何年も飲まなければと考えると本当に悔しいし、欝は風邪と同じでなく、一生付き合っていかなくてはならないものだと、言われ、一時、薬が何倍も増えて入院待ちだったとき、入院後、すぐに双極性障害だと思われたことなど、全部、薬のせいだとも思えなくもないです。

そんな人に、もし、この本が読める状態だったら、絶対に読んで欲しいと思います。
たいていの医者はほとんど患者に薬を決めさせています。患者の一言で処方を増やしたり、減らしたりしているからこそ、患者や患者の家族が薬の知識を持たなくてはなりません。

この本に書かれている全てに賛成できないにしろ、SSRIについてこのような考え方や、実験結果がある事を患者自身が頭に入れておく必要性があると思います。

服用以前の自分に戻る事は諦めていました。でも、何年かかっても服用以前の自分に戻れたらと、もし、薬による病状の持続ならありえると、細い希望を持てました。

ある程度の知識は必要なものの、この手の本にしては、大変優しいこどばでかかれています。
本の価格が高いので今まで手を出しませんでしたが、一か月分の薬代を考えたら、とても安い買い物でした。最初の数ページは、理解のない家族に読んでもらっても良いと思います。
死にたい理由なんてないのです、衝動が起こるという事を自分の口から周りの人に話すのは大変勇気の入る事だから、そんな意味でも役立ちました。

まだ、離脱症状は続くでしょう、だからレビューの文章も読みにくい事をお許しください
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76 人中、70人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
このような書物が、真に「薬害」を考える書物なのだ、と感じる。
最近、自分の信じる奇矯な「医学的」主張を通すために、「薬害」を碌に吟味もせずにあげつらう書物、著者が多く見受けられる。さらにそれを妄信する信者が出て、斯様な書物に批判的なレビューを書くと「製薬会社の回し者」などというレッテルを貼ろうとする始末である。
そこにゆくとこの書物は違う。多方面の根拠、事実からねちっこいまでの思考過程を経て、SSRIと呼ばれる一群の抗欝剤について、その問題点を論じている。それも、よくあるように声高に責任論を掲げ、その薬を全否定してしまうのではなく、その効果などについてしっかりと調べ、認める部分は認めた上での総合的な考察と、その上にたった訴訟である。
私もこの書物においてSSRIについてのみならず、薬物一般について改めて考えさせられるところがあり、日々の臨床に活かしてゆきたいと思っている。
重ねて、「薬害を論ずる」真の書物としてこの本を推薦する次第。
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