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投資銀行バブルの終焉 サブプライム問題のメカニズム
 
 

投資銀行バブルの終焉 サブプライム問題のメカニズム [単行本]

倉都 康行
5つ星のうち 3.5  レビューをすべて見る (13件のカスタマーレビュー)
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投資銀行バブルの終焉 サブプライム問題のメカニズム + 予見された経済危機 ルービニ教授が「読む」世界史の転換
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商品の説明

内容紹介

リチャード・ブックステーバー著『市場リスク 暴落は必然か』に続いて日経BP社が送るサブプライム問題検証の第二弾。

ほんの少し前のことを考えると、世界経済は順調に拡大し、先進国、新興国を問わず、株価も上昇していた。「銀行預金から投資信託へ」などと叫ばれてもいた。その主役は、資本市場のグローバル化とデリバティブなどの金融テクノロジーの発達を背景に、企業金融、資産運用といったビジネスを変革してきた投資銀行。伝統的な商業銀行を圧倒するまでになった投資銀行は、まさに金融界の王者といえた。

わが国でも、スーパーエリートは、霞ヶ関の官庁には進まず、ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレーといった超一流投資銀行を就職先に選ぶようになった。その矢先に、サブプライム問題が起き、投資銀行ばかりかヘッジファンド、プライベート・エクイティ・ファンドなども含めた金融界全体が躓き、深い傷を負った。「信用貨幣を経典としつつ、金利を賛美歌としながら、中央銀行が教会の役割を果たしている」金融システムは、今回のサブプライム問題を契機に大きな転機を迎え、我が世の春を誇った投資銀行のバブルは終わった、と著者はみる。著者は東京銀行、チェースマンハッタン銀行での経験を踏まえ、邦銀が目指してきた憧れの投資銀行ビジネスの脆弱さを「レバレッジ経営の末路」「クレジットという幻想」「バブルは金融の友か」などの独自の観点から検証する。

内容(「BOOK」データベースより)

いつか見たバブルの崩壊。投資銀行の「罪」とは―。邦銀の憧れだった投資銀行の「罪」を問う。

登録情報

  • 単行本: 232ページ
  • 出版社: 日経BP社 (2008/7/17)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4822246876
  • ISBN-13: 978-4822246877
  • 発売日: 2008/7/17
  • 商品の寸法: 19.2 x 12.8 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.5  レビューをすべて見る (13件のカスタマーレビュー)
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14 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 21世紀のケインジアン トップ500レビュアー
形式:単行本
著者は1979年に東京銀行に入社、いわゆる金融商品の先駆けであるデリバティブズの日本導入と、世界での市場作りにいどんだ最初の世代の日本人だ。同行からバンカース・トラスト、そしてチェース・マンハッタンへ転じ、2001年に独立、RPテックを設立し現在に至る。理屈ではなく、現場を見てきた人だから今回の金融危機を正確に予測できたのだろう。

著者は自らの体験を基に下記のような話も展開し、冷静に考えれば今回の投資銀行バブルの崩壊と金融危機の到来は必然だったと思わせる。

・プロのディーラーたちは、サブプライムやCDOなどに高いリスクがある、というのはもちろ んみんな分かっている。だけど自分たちの業績は、リターンでしか比較されない。しかも、 投資するのは自分の金じゃない。だったら、0.001%の差だって、誰でも高いリスクを取り に行くという話。

・リスクを避けたところで、他のディーラーにリターンでちょっとでも負ければ評価されない なら、攻めて攻めまくるでしょう。危機を招いたのは管理の甘さとか現場の能力ではなく  て、彼らにおカネを預けた投資銀行側の評価基準の問題が本質である。

・ディーラーは本当に、朝から晩までそういう感覚で生きていますから。自分の金じゃない  し、元手が必要ならば、実績さえあればすぐ貸してくれるし、それでうまくいけば自にもど ーんとお金が入ってくるし、これはもうやめられない麻薬のようなエンドレスのゲームだっ た。

・人の金でばくちをするんだったら、誰でもハイリスク・ハイリターンのあるところに賭け  る。それで失敗して会社が倒産しても、今まで儲けた金を返せ、とは言われないしね。
 冷静に考えると夢みたいな商売だった。

・現場では、「表だったら俺の勝ち、裏だったらあんたの負け」だと誰かが言っていた。
 普通だったら表で勝ちで裏で負けなんですけど、「表なら俺が儲かって、裏だったらあんた が損をする、俺は関係ない。これが金融のゲームだ」と、そういうことを言っている連中が いた。

・その感覚で金融において考えるとアングロサクソンのモデルは多分、少なくとも、しばらく はだめであろう。

・今回の金融危機によりシティーとニューヨークの地盤はかなり低下するだろう。
 これは収益力が落ちるという意味でもあるし、金融の活力が落ちるという意味でもあるし、
 金融史的にいうと、この2大国際金融都市の地位は、大きく変わる可能性がある。

・アメリカの金融の没落は、EUによる、米国からの金融覇権の剥奪、イギリスからアメリカに 行ったのを、今度はイギリスではなく、EU、ユーロ圏が取り戻す可能性も考えられる。

・ドイツ、フランスがどこまでできるか分からないけれど、ある意味での社会主義的な金融モ デルが出てくる可能性もある。

 このように、著者の投資銀行での現場での体験に、金融の歴史的視点を加え、今回の金融危機の発生がある意味で必然、であることを端正な文章で解き明かしてくれる。

 本書はどちらかというと金融マン向けの専門的部分が多いが、もっと、やさしく、噛み砕いた説明を知りたい方は、経済企画庁で景気予測に携わった後、投資銀行でデリバティブの現場に入り、今は、経済アナリストである藤原直哉さん著の「2009年世界大恐慌」を読んでいただきたい。そちらの本にもレビューをを書かせていただいたので、ご一読いただければ幸いである。
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12 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
近年、金融界の寵児として隆盛を誇った投資銀行の凋落を描く一冊である。

投資銀行は、1980年代から商業銀行の苦戦を尻目に、時代の趨勢に乗じ隆盛を極めてきた。しかし、サプブライム問題を契機として、その行き過ぎた利益優先経営のツケを払う時期が到来した。米国主導による新自由主義の終わりとともに、今後の投資銀行業務は転換が必要であると、著者は指摘する。

著者は、邦銀と米銀の市場部門を経験した後、金融シンクタンクを設立。本書は、自らの銀行における体験を踏まえ、投資銀行の実態を商業銀行と対比させる形で、その成長の軌跡と現状を客観的に描き出している。

金融の知識や用語理解が必要とされることから、前提知識の無い人には少々難しい。しかし、著者の着眼や指摘が的確なだけ、一読の価値がある。
このレビューは参考になりましたか?
17 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By recluse VINE™ メンバー
形式:単行本|Amazonが確認した購入
著者については面識はないながらも、同世代としての共感と同じようなキャリア(80−90年代にかけての商業銀行でのデリヴァティヴ業務)を歩んだものとしての共通した問題関心があるので、その著作をいつも欠かさず読んできました。しかし、個人的な「嫉妬(著者には音楽と金融の関係についての作品もあります)?」のようなものがあって、レヴューを書くことはありませんでした。今回の作品もそのつもりでしたが、誰もレヴューを書かないので、筆を取ることになりました。前半は、著者の経歴と絡めて、邦銀におけるデリヴァティヴ業務が過去において持った可能性そして邦銀にとっての投資銀行業務の本質的な限界が赤裸々に語られます。中身自体は特筆すべき部分はありません。80年代の投資銀行が直面していた資本基盤の限界、そしてadvisory業務とrisk capital 業務との間で繰り広げられた内部的な抗争とその結果としてのパートナーシップからの組織形態の変更をもう少し取り上げてもよかったのかもしれません。資本をリスクにさらす業務の延長線上にこそその後のバランスシートを使いleverageをかけたPEや自己勘定投資があったわけですし、英国のマーチャントバンク業務の死滅もつまるところは資本の拘束(the death of gentlemanly capitalism)がその遠因であったわけですから。面白いのは「葬送行進曲」の部分です。ここでは、「投資銀行」という会社組織の暗い運命が、投資銀行の巨額の増資をめぐる大きな世界変動の動きと絡めて予測されます。たしかに投資銀行「業務」自体は生き残ります。しかし、最近の「投資銀行」とそれを体現した「モラルと行動」はなくなります。そう、ちょうど英国のシティでの金曜日の昼食後、延々と続くパブやレストランでの酒席が消え去ってしまったように。それは大きな流れの一部なのです。世界の権力構造の変動とアメリカの一極支配の消滅の末端での一つの小さな反映なのです。ある意味では投資銀行業務というのは「高級やくざ」なのです。やくざは表には出てきてはいけないのです。この業界の幕引きをすることになったのが、この業界出身の財務長官だったというのも皮肉だけど納得のいく話です。だってSECの初代長官に選ばれたのは証券取引で悪名高いケネディ大統領のお父さんだったというお国柄ですから。
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今後の市場の動きを占う上で必読とも言える一冊
本書は、投資銀行で働いていた筆者による、その構造と今後の予測を紹介したものである。以下のような記述からサブプライム問題以降では、投資銀行が継続していく前提が許され... 続きを読む
投稿日: 2009/5/24 投稿者: 深川ハルー
関心を持った人ならば・・・
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バブル経済の理論化を望む
... 続きを読む
投稿日: 2009/2/10 投稿者: waves
現代ファイナンス理論の限界、陥穽ないしは原罪性
力作である。米国の金融立国戦略の「尖兵」であった投資銀行モデルの今日的崩壊過程を、金融史も交え実に様々な面から考察しており、目から鱗の連続であった。(一応、200... 続きを読む
投稿日: 2008/12/6 投稿者: 麒麟児
初心者には不向き
ちょっと背伸びしすぎました。
難しすぎて、理解しきれませんでした。
どうやら、前提知識をある程度持っている人向けだったらしいです。クスン
投稿日: 2008/10/20 投稿者: MAMA
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一実務家によるステレオタイプの批判。
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金融恐慌の哲学的考察
今日の金融恐慌メカニズムをやや哲学的にとらえた異色本。著者の経験に基づいた「商業銀行の投資銀行への憧憬」「バランスシートを使わないビジネス」については、とてもリア... 続きを読む
投稿日: 2008/10/2 投稿者: Champlue
証券化商品の捉え方は面白い
著者自身は投資銀行の仕事を直接していたわけでもないし,証券化ビジネスをしていたわけでもないので,かなり離れたところから書いているとことが面白さだと思う。流動化とは... 続きを読む
投稿日: 2008/9/7 投稿者: 819
経験、思索、そして勧告
投資銀行の終焉ではなく、そのバブル性の終焉を自らの体験と思索を通して語っている。特にユニークなのは「価値」に関する論考と「信仰」に対する提起である。そして廃れる新... 続きを読む
投稿日: 2008/8/31 投稿者: 龍太郎
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