また、身近なところに悪習があると著者は指摘する。行き当たりばったりでいろいろな方法を試し、時々ランダムに勝つ。これがいかに悪い結果をもたらすか、このランダムな強化の弊害を知らずして投資の勝者にはなれない。損失を飲み食いで憂さ晴らししたり、人に話して慰めを受けることも多いはず。これが自分に間違った報酬を与えてしまっているという指摘も、言われて初めて気がつく。また、行動を起こさないことに対する言い訳と、その結末としての失敗が列挙され、自己の感情との闘いの重要性が理解できる。
第III部の投資家度チェックと、その後に示されるロスカット、スケジュールの作成、ポジティブな生活様式といった具体的な改善方法は極めて実践的な内容となっていて、ここだけ読んでもすぐに役立つ。
本書はトレード手法そのものの解説ではないが、どんな手法を使う際にも、この行動心理学を投資に生かすアプローチは学んでおきたい。また、マーケットの問題は別の問題の兆候という指摘をはじめとして、実生活に役立つ心理学の知識が身につくこともうれしい。(河野幸吾)
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15 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
投資に限らず、目標達成には必要不可欠な観点,
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レビュー対象商品: 投資の行動心理学 (単行本)
一般に投資というと、まず儲かる銘柄選びの方法に目が行く。もう少し視野を広げると、建玉操作や資金管理に目が行く。だが、それらは全て自分の心という大きな土台の上の問題に過ぎず、本当に大事なのはその土台、己の心の管理であることをこの本は示してくれる。 具体的な投資法には一切触れていない為、投資に対してどのような実益があるのか、すぐにはわからないかもしれない。だが投資活動を長い目で見れば、この本の示唆している事はとても重要だと思う。自分では自覚しにくい兆候、それらを改善する具体的方策が述べられている。 内容には冗長な部分もあるし、また必ずしも十分な内容だとも思わない。単なる知識としてではなく本当の意味で理解するには、時間も必要だろう。
14 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
投資の心理面,
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レビュー対象商品: 投資の行動心理学 (単行本)
投資行動における精神面の重要性を述べ、問題点の対処例を示したもの。投資家にとって最も大切なのは、システムではなく、投資家自身であり一貫性をもった論理的な行動が必要である。自らの潜在的な心理は幼い頃についたもので、無意識であるため明確には認識しがたいが、実際には表面上の行動として現れている。望ましいとされる行動には報酬を、そうでない行動には罰を与えることで、内面から変化して望ましい精神状態にもっていく心理学的手法が紹介されている。英語と同様に名詞中心の翻訳になっているので多少の読みにくさはあるが、システムで投資を行う投資家にとっては有用であると思う。今ではPCに構築したシステムを取り入れ、完全に機械的に投資を行う人がいる。そのような人のだとこの書に書いてある事は、投資の利益にはならないが生活の益にはなると思う。リスクを負わない投資活動は有り得ないし、最悪の事態も想定しておく事が健全な投資活動、さらには健全な人間生活を行うのに大切であるということを改めて知らされる本である。。
6 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
マーケットで知らなくてはいけないこと,
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レビュー対象商品: 投資の行動心理学 (単行本)
私は金融機関でマーケットの仕事をしている。そうした立場からこの本を評価すると、 「マーケットでの成功を勝ち取るには心理的要因が最も重要である」、 「投資家はトレーディングシステムより重要であり、自己鍛練と自己制御は成功の鍵である」などいう指摘は、真実であるといえる。 一方で、この本の多くの部分が割かれている、まさに「心理学」の部分は読み物としては興味深い面もあるが、これを知ったところで、上手く売買できるようになるわけではないと言わざるをえない。また、投資家としての具体的なチェック項目も豊富だが、あたりまえのことしか書いていない。 ただ、この本の一貫したテーマである「重要なのはテクニックではなく、己を知ることである」という考え方は、マーケットで戦っていくためには忘れてはいけない。このことについて考えるためであるならば、一読の価値があるだろう。
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