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技術屋(エンジニア)の心眼 (平凡社ライブラリー)
 
 

技術屋(エンジニア)の心眼 (平凡社ライブラリー) [単行本]

E.S. ファーガソン , Eugene S. Ferguson , 藤原 良樹 , 砂田 久吉
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 1,575 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

目で見、匂いを嗅ぎ、触り、持ち上げ、落とす…私たちは肉体的感覚の相互作用を通して物を知る。その経験の元締めが心眼(マインズ・アイ)であり、思い起こされた現実と思い描く工夫のイメージの座、信じられないほどの能力をもつ不思議な器官である。科学と技術の歴史のなかにその働きをたどり、現場軽視と数式・計算偏重の現状に警鐘を鳴らし、モノヅクリの根本について再考を促す。

内容(「MARC」データベースより)

ダ・ヴィンチに始まるエンジニアの仕事の歴史を通じて、エンジニアリングの本質を見事に明らかにする。エンジニアとエンジニアを志している人に是非とも奨めたい一冊。* --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

登録情報

  • 単行本: 331ページ
  • 出版社: 平凡社 (2009/04)
  • ISBN-10: 4582766676
  • ISBN-13: 978-4582766677
  • 発売日: 2009/04
  • 商品の寸法: 16 x 11 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 199,649位 (本のベストセラーを見る)
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形式:単行本
ファーガソンは、序文で、技術において、科学の影響を受けていることは認めながら、科学的でない思考こそが、その形状、寸法、外観を生み出している、と書いている。これが、この本でファーガソンが一番言いたいことだ。
ファーガソンはそれを、”心眼”(マインドアイ)と表現している。
技術者が構想している物体の特徴や特質の多くは、言葉では明確に表現することができない、とも言っている。
そうしたことを証明するために、ファーガソンは、ルネサンス期から現代に至るまでの、様々な技術を表現する図、を紹介する。まさに、一見は百聞に如かず、といったところだ。
また、現代の技術系の学校に置いて、実技がおろそかにされていることを、皮肉をもって語っている。
あらためて、技術者も含めた、人間と言う存在の素晴らしさ、可能性を感じさせられた。
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By TakahiroPE VINE™ メンバー
形式:単行本|Amazonが確認した購入
コンピューター性能の向上に伴って、低価格なPCでも複雑な解析が行えるようになってきた。
汎用の解析ソフトも日々進歩してきており、3D-CADでモデリングをしてそのまま解析ソフトに流すといったことも今や当たり前になりつつある。

こういった解析では、何かしらの答えが出るが、それが正しいかどうかを判断するのは人間である。
見事なグラフィックと小数点以下数桁の細かい数字が結果として見えるため、あたかも正しい答えを示しているかのような錯覚を覚えることがある。
しかし、どんなに見栄えが良い結果でもっともらしく見えても、前提条件となる入力条件や境界条件、解析コードが適切でなければ結果も適切ではない。
また、結果として出てくる膨大な桁数の数字のちょっとした差が、実際にものを作る段階ではほとんど意味をなさないこともある。

これはどんなに解析技術が発達しても変わることはなくの結果が妥当かどうかの判断は、技術者の経験や知識などからくる高度な洞察力に頼ることになる。そしてこの洞察力は実際にものを見て、多くの経験を積むことでしか育むことはできない。

本書は「科学」とは違う、ものを作り上げる「技術」に明確に焦点を当て、技術が発達してきた歴史や技術の伝わり方、そして技術者教育に対する問題点を強く指摘している。

技術者に対しては、決して机上の検討だけでは身につけることのできない、体感からくる予測の重要性を指摘する。実際の現象に影響を与えるパラメーターの桁数が手計算や計算尺で十分間に合うレベルであるならば、どんなに高度で緻密な計算も時間をかけて行う意味を持たないからである。

こういった体験からくる洞察力は、熟練から新人へと連綿と伝えられてきていたはずだが、細分化した分業体制とIT活用による効率化の推進により、無惨にも断ち切られて
しまっていることが危惧される。

これは科学的な理論を過信し、地道な現場体験を軽視してきた結果である。
これは企業だけの問題ではなく、将来の技術者を育成する大学などの教育機関でも取り上げられるべき大きな課題である。
日本が技術立国を掲げるのであれば、特に注視してしかるべき問題であろう。

技術者はもちろん、科学、技術に関係するすべての人が一度は目を通してほしい一冊である。
おそらく、いつの時代であっても本書が指摘する問題は色あせることはないだろう。
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By dvrm トップ100レビュアー
形式:単行本
 技術者、エンジニアが実際にどのように構造物を設計するかという過程を具体的に引用しながら、そこに見られるmind's eye、心眼がエンジニアリングの一番重要な核であることを主張し、数学・工学的科学・コンピュータ支援設計が心眼を鈍らせていくことを示した著書。

 この著書の梗概は訳者あとがきにとても適切に纏められているが、読んでいて、個人的には、昨年読んだルイス・マンフォードの「芸術と科学」を思い出した。「技術者の心眼」でも技術者の行為が芸術家の行為と強い類縁性を示していることを歴史的にも、事を進める手順の相似性を示すことによっても明かし立てている。ただ、マンフォードの著書が評論家によるものだったのに比べて、この著書は実際に技術者として従事していた経験を持つ著者によるものだけに、実際の設計を進めていく描写はとても理解しやすくなっていて、マンフォードが結果としての芸術品や構造物から議論を進めているのとは明らかな違いがある。

 歴史的に見るとアーティストとエンジニアは起原的に同一人物だったこと、やがてエンジニアがアルチザンに製作を依頼したり、オペレーターに製作物を運用させようとした際にエンジニアとしての独特な役割が生まれたことを、とてもわかりやすく纏めている部分が面白かったし、そもそも技術と科学は起原が異なっていること、科学者が技術者の達成した成果を自分の成果として喧伝したことや、技術者が科学の持つ世間的信頼性を利用しようとしたことを示して、それらの振る舞いが技術者養成の教育制度に歪みをもたらし、技術者の核としての心眼を鈍らせてきたという主張は、以前調べた意見を強化してくれる。

 そして何よりも、技術は少なからず身体感覚を伴うということが一番響いてきた。ものづくりに留まらず、知的活動の多くの分野でも「身体感覚」が重要であることを思うことが最近は多い。考えることを突き詰めていくと、やがて感じることの重要性が現れてくるという印象が強くなっている。そのことをより強くさせる効果がこの著書にはあった。

 
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