技術ブランドというタイトルは聞きなれない言葉だが、この本の狙いは要するに、日本の企業(主にメーカー)で活用されている技術や眠っている技術の価値を俯瞰し体系化する作業を通して、市場に通用する技術、そしてそこから発する「ブランド」を企業自身が認識して、今後の開発、育成に繋げていくという、正に今後のグローバルな競争社会で生き抜くための指針を示したものと言えよう。企業の中にある技術は、それぞれ一つ一つだけでは単独の価値しか持たないが、それを意図的、戦略的に活用していくことこそが企業経営の要諦となるということが良くわかった。類書がない中で、なぜ技術ブランドというものが必要なのか、といった概論だけでなく、ブランドインデクス、マッピングを活用した技術リソースデータベースの作成、テクノロジーセットの設定等等、具体的なプロセスが書いてあるので非常に参考になる。実際の経営コンサルティングに裏打ちされたナレッジが満載であり、説得力十分である。文章も読みやすい。
私自身は技術者ではないが、テクノロジー・マネジメントという考え方に出会えて、大いに知的好奇心を刺激された。CTOや商品開発マネジャーはもちろん、今後の日本のメーカーの技術者、経営者の必読書!