「モノづくり」に挑む気概や意気込みは、日本経済発展の原動力であったはずだ。しかし不況にあえぐ今日、かつての誇りは失われつつある。日本が再び技術大国として世界に先んずるためには、国際社会で通用する技能者の育成こそが急務なのだ。
デンソーは、1949年の創業当初からこの課題に取り組んでいたという。初代林虎雄社長は「企業は人なり」の精神を実践すべく、10代を対象とした技能者養成所を設立した。そして「日本電装学園」と名を変えた現在も有望な人材を輩出し続けているのである。
また、62年以来全社をあげて挑戦している「国際職業訓練競技大会」(通称「技能五輪」)についても詳しく解説。昨年開催されたスイス大会で金メダルを獲得するまでの軌跡を、デンソー技術陣の活躍を追ったテレビ特番「NHKスペシャル」と重ねつつドキュメンタリータッチで描いている。
日本経済再生の糸口を示す1冊。
(日経ビジネス1998/12/21号 Copyright©日経BP社.All rights reserved.)
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