"新橋の芸者を集めてでも製造可能"と称された「真空管ソラ」の開発者、日本のQCの元祖、そして南極第一次越冬隊隊長 ― というマルチな才能をご発揮された西堀榮三郎先生。そんな先生の重要著書「創造力」(1990 講談社刊)の改題・再編集したのが本書です。(その意味では「ものづくり道」(2004 ワック刊)と同内容です)寺田寅彦・中谷宇吉郎フリークなら、この西堀先生の著書にも同じ薫りを感じてニヤッと微笑まれることでしょう。(実際、西堀先生と中谷先生とは「雪の結晶」を通じて繋がりがありますょ)
主要目次は次の通りです:第1章 自然を考える、第2章 技術を考える、第3章 品質を考える、第4章 創造性を考える、第5章 組織を考える、第6章 技術を極める
ずばり、(創造力)=(知識)×(切迫感)×(非常識な思考)な訳でして、この肝を具体的に語っておられます。そして、そのような創造力が生まれるような環境を如何に作れば良いのか、西堀先生がご経験に基づいて語られています。企業研究者(とくに技術リーダー)は必読の書と断言いたしましょう。私は「ものづくり道」を傍らに置き、時折開いてみて助言を仰いでいます。先生の別著書タイトル「石橋を叩けば渡れない」という言葉に現れているように、本書は示唆に富む名言集でもあるからです。コチコチ頭をほぐすのに良い感じです。文庫化により携帯に便利になって、嬉しい限りです。(^-^)v