チベットに興味を持つ者みな、ネット等の情報で、断片的にチベットの事は一通り知っている。
しかし断片的な情報の取得だけでは、どうしても偏りやありがちな誤りに陥りがちである。
例えば、デモにおいて「フリーチベット」とコールするが、その真意とは?と聞かれたらどう答えるだろうか
主権のあり方は?
A:国家としての独立 or B:中国の一部としての高度な自治権獲得
領土的範囲は?
A:現チベット自治区 or B:侵略時四川省などに割譲された範囲を含む大チベット
・・・といった質問にどう答えるか、デモ参加者に聞いたら答えはバラバラではないだろうか。
チベット問題は、単純な周知は終わり、こういった問題を深く考える段階にきている。
考えるとは、チベット人はどう考えているかを知り、なおかつ、それにただ追従するのではなく、日本人の立場としてどう行動するか熟考するということである。
本書はそのように一歩踏み込んで考えたい「脱チベット初心者」を志す日本人の助けとなるべく心を砕いた一冊であり、その狙いは成功している。