打たれ強い、ということはストレスが溢れるいつの世も求められる資質なのかもしれません。エッセーの中の一部にこのテーマについて語られている部分がありますが、それ以外は左遷や歴史、城山三郎氏の各分野の知人・友人の話などで多様な内容の構成になっています。
面白かったのは、演劇浅利慶太氏の「この世界は不平等と思え」「自分の時計を持て」。そもそもこの世は不平等なのだから、自分のペースで歩いていけば良い。また、城山氏自身は「肉親を愛し、よき友人を持ち、よき趣味をもち文学や芸術を通して自分だけの世界をも豊かにしておくことである。このことが打たれ強さにつながる。」と言い、仕事だけの世界に埋没してしまうことのアンバランスを諌めています。
軽妙な中にも含蓄ある言葉多いエッセー集だと思います。