手紙のCDを知ってすぐに二枚購入しました。一人息子に送る為です。一昨年主人は、天に召されましたが認知症で十年療養生活を過ごしました。息子は米国に留学しそのまま社会人になり永住権をとり、両親を迎えたいと希望していた矢先の主人の発病でした。息子の足手纏いになりたくありませんので断り、主人と私の闘病生活が始まりました。当時は、まだまだ主人も考えることも大丈夫で、「もしもの事があったら海に散骨したい、海は世界に続いているから息子に海を見たら俺を思い出すようにと言いたいから」と話したのです。息子も仕事の関係上、三年に一度位しか帰国出来ず変って行く父親に戸惑っていました。心配なのでしょう度々電話はありましたが、私からは病状を伝える事は出来ましても、だんだんと変って行く主人の心中を読み取る事は出来なくなって来ました。病状が進み入院生活に変り言葉も無くなり、私も分からなくなり、息子が来ても唯じっと顔を見つめるだけになりました。そして静かに何の言葉も残せず眠りに着きました。昨年主人の希望していた散骨をしました。今年は、主人の召天の日に息子は米国で、私は日本の続いている海を見て主人を偲びました。手紙の詩は、言葉のない主人の心中をそのまま歌って下さっているように私には思えるのです。一人になりました私を心配して息子は毎週電話をして来ますが、元気に毎日手紙のCDを聞きながら主人と共に生活をしているような気持ちになります。息子には、「お父さんも心は、この詩と同じだったと思うからCDを聞いてね」と手紙のCDを一枚送りました。