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手紙 (文春文庫)
 
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手紙 (文春文庫) [文庫]

東野 圭吾
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (398件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

商品説明

   本格推理から学園ミステリー、パロディー小説や絵本など、さまざまな作風で読者を魅了しつづける著者が、本書でテーマに据えたのは、犯罪加害者の家族。犯罪が、被害者や加害者だけではなく、その家族にまで及ぼす悲しい現実を見据えた意欲作である。殺人犯の弟という運命を背負った高校生が成人し、やがて自分の家族を持つにいたるまでの軌跡を、大げさなトリックやサスペンスの要素を用いることなく、真正面から描ききっている。

   武島直貴の兄・剛志は、弟を大学に入れてやりたいという一心から、盗みに入った屋敷で、思いもかけず人を殺めてしまう。判決は、懲役15年。それ以来、直貴のもとへ月に1度、獄中から手紙を送る剛志。一方で、進学、恋人、就職と、つかもうとした人生の幸福すべてが「強盗殺人犯の弟」というレッテルによって、その手をすり抜けていく直貴。日を追うごとに、剛志からの手紙は無視され、捨てられ、やがて…。

   1999年に刊行された『白夜行』以降、著者は『片想い』 『トキオ』など、連載小説という発表形態を通じて、読み手を飽きさせないだけのストーリーテリングの実力を確実に身につけてきた。新聞連載された本書も、バンドデビューや窃盗事件などの出来事を積み重ね、そのつど揺れ動いていく直貴の心の危うさを巧みに演出しながら、物語を引っ張っていく。しかしながら読み手は、たえず居心地の悪さを感じずにはいられないだろう。なぜなら、直貴に向けられる差別は、私たち自身の中にも確実に存在するものだからである。「差別や偏見のない世界。そんなものは想像の産物でしかない」と言い切る直貴の言葉が、ずっしりと心に響く。(中島正敏) --このテキストは、 単行本 版に関連付けられています。

内容(「BOOK」データベースより)

強盗殺人の罪で服役中の兄、剛志。弟・直貴のもとには、獄中から月に一度、手紙が届く…。しかし、進学、恋愛、就職と、直貴が幸せをつかもうとするたびに、「強盗殺人犯の弟」という運命が立ちはだかる苛酷な現実。人の絆とは何か。いつか罪は償えるのだろうか。犯罪加害者の家族を真正面から描き切り、感動を呼んだ不朽の名作。

登録情報

  • 文庫: 428ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2006/10)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4167110113
  • ISBN-13: 978-4167110116
  • 発売日: 2006/10
  • 商品パッケージの寸法: 15.2 x 10.6 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (398件のカスタマーレビュー)
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87 人中、75人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 どこか遠い世界の話ではなく 2006/12/6
形式:文庫
映画化もされて、いまはどこの本屋さんにも平積みになっているベストセラーだが、やはりそれだけのものがある、とすべて読み終わってそう思えた。

強盗殺人犯の弟として生きていく、というところに遥か自分とは遠い世界を思っていた。

しかし、その世界は決して遠いところにあるものではなく、自分のすぐ隣、身近にあるものだった。そう気付かせてくれる小説である。「強盗殺人」というもの自体、多くの人にとっては縁遠く感じているものだが、この小説に出てくる人物は決して特別ではない。直貴を繰り返し繰り返し苦しめてしまうのは周囲の人物に違いはないのだが、特別に嫌な性格の人物たちが集中しているわけではなく、自分の胸に手をあててみてもいろんな面で理解可能な周囲の人たちの行動の連続なのである。

様々なきっかけを読んだ人に与えてくれる小説である。

「手紙」は、考えていた以上に、ずっしりとたくさんの気持ち、書く人読む人両方の気持ち、を運んでいた。
このレビューは参考になりましたか?
38 人中、32人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 自分が流した涙の意味もわからない 2003/4/19
形式:単行本
涙が止まらない。感動の涙ではなく、何なんだろう、これは。どう表現すればいいんだろうか。不惑真っ盛りのおじさんを泣かせる、こういう作品は罪だ。改めて著者の底力を見たような気がする。

出だしはいつものとおりの野暮ったさ。いつもの東野、決してうまい文章ではない。しかし、気がついたときにはぐいぐい引き込まれていることに気づく。パズルのピースをはめ込むような計算された展開が少々鼻につくが、それも気にならなくなってくる。

弟を大学に進学させたいばかりに強盗殺人を犯した兄、そして兄想いの弟。ふたりの絆や心の変化を、刑務所にいる兄からの手紙をキーワードに語っていく。犯罪とは?差別とは?兄弟とは?人と人との絆とは?そして、現実から逃げることなく強く生きていくということとは?著者がこの作品に込めたねらいは何だったんだろうか。自分が流した涙の意味もわからない。心の奥底で反芻しながら考えてみたくなった。

このレビューは参考になりましたか?
64 人中、53人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
読後、小説から本の帯に抜粋された言葉をあらためて読んだ。納得したくないのだけれど、納得せざる得ないのか?微妙な感覚に、いまだに頭を整理できずにいる。
すごい本を読んでしまった。学校の道徳のテキストや新聞掲載の小随筆などには絶対に出てこない現実を突き付けられて戸惑いを覚えながらも、頷きながら読むしかなかった。
殺人犯であり服役中の兄のため、主人公である弟が社会的に様々なものを失い、兄の犯罪が自分のためのものであった故にこそ、一層苦しみ、社会、そして兄を憎む姿は、切なく辛い。
しかし筆者は筆を緩めることなく、これでもか、これでもか、と主人公を苦しめ続けるのだ。
そして兄との完全な別離。
犯罪加害者の身内の真の痛み、苦しみとは、またその社会的な必然性とは何か。最後の場面はあまりにできすぎていた感は拭えないが、きれいごとではない現実を深くえぐった作品であった。
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最近のカスタマーレビュー
5つ星のうち 5.0 とても読みやすかった
犯罪を犯すということは、犯した本人よりも、身近な人の人生を狂わすのだというドラマが次々に起こるので、あっという間に読み終えた。... 続きを読む
投稿日: 1日前 投稿者: midorigame
5つ星のうち 4.0 難しい作品
ある仲のよい兄弟の話です。
弟思いの兄は、弟を大学にいかせたいがために... 続きを読む
投稿日: 12日前 投稿者: 和くん
5つ星のうち 3.0 悪くはないが
背表紙の説明で内容の八割が消化されてしまっているので、
読んでいて驚きがないのがいまいちだが、話自体は悪くない... 続きを読む
投稿日: 23日前 投稿者: silca
5つ星のうち 4.0 人気作家、東野圭吾さんの傑作
非常に読みやすい文体で書かれており一気に読めてしまいます。
内容的に重く、人間の嫌な部分を緻密に描写しています。... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: あらいぐま
5つ星のうち 5.0 ラスト秀逸です。
東野さんの時生をよんで映画にもなった手紙をよみました。誰も守ってくれないという映画も被害者家族を扱っていましたが裁判所学校側の対応の場面に相当ビックリでした。他人... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: 嵐
5つ星のうち 1.0 社会的な題材を活かしきれていない、平凡な展開
「加害者家族」という立場の苦しみ。自分ではない人間の犯した
罪によって、左右させられる人生。現実世界において、なかなか... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: customer
5つ星のうち 4.0 犯罪者としての重さ
自分はどこかで、家族が犯罪を犯してムショに入っても
自分さえしっかりしていれば、何ら変わらない人生が送れる。... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: ニッケル電池
5つ星のうち 1.0 薄っぺらいの一言
某人気法律番組の弁護士に紹介されて、俺も読んでみた。
しかし、、、、ちょっと失望。東野の小説を読むのは初めてだが、... 続きを読む
投稿日: 2か月前 投稿者: Francis
5つ星のうち 5.0 罪を犯すということ
罪を犯すということはどういうことなのか。犯罪者家族の苦悩を掘り下げた本書は、今までとは別の視点で罪を犯すことの意味を深く考えさせられる作品でした。
投稿日: 2か月前 投稿者: あきき
5つ星のうち 2.0 殆どの登場人物に不快感を覚える
主人公を含めた殆どの登場人物に不快感を覚える。
ゴムに穴あけるって…w... 続きを読む
投稿日: 2か月前 投稿者: Penmar
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