2010年に出版された物の2巻目となります。前回では、ノートに1〜10の番号をふってありましたから、今回は、11〜22までの創作ノートと初期作品集、オヤジ探偵とバリトン工場事件、そして、かなり丁寧な解説読本が例によって綺麗な化粧箱に纏めて梱包されています。創作ノートには読者の便宜を図るため、オリジナルにはないタイトルが付いていておおよその内容が判るようになっています。例えば、11「月世界の生活」では、前半には、月世界の生活の下書き(未発表)、後半には、平原太平記の配役、ファウストの目次、そして、漫画大学の下書きが書かれていて、その間に心臓の講義ノートが挟まっていて、一種のメモ代わりの雑記帳のような感じがします。15「ジャングル大帝」単行本構想ノートを読むと、当初は、雑誌連載ではなく、単行本として出す予定だった事がわかりますし、また、レオには兄弟(双子?)がいた事、そして、ターザンの北極王、エイブラハム・リンカーンの下書き(実現しませんでした)、また、手紙の下書き、音楽の聞き書き等も記されていて、やはり雑記帳のような感じがします。そして、22 赤本漫画自己採点ノートでは、来るべき世界、化石島、罪と罰等の解説、配役、粗筋を記し、かなり的確に自己採点をしています。また、バンビでは、版権問題で中々再刊されませんでしたが、このノートによると大映洋画部、ウオルト・ディズニー・プロとの直接契約により脚色したと書かれています〈どんな契約だったのかな)。書けばきりがありませんが、各々のノートは丁寧に復刻されています。
初期作品集は、旧制北野中学の同好会誌に連載された物で、若書きですが後年の手塚さんの作風も認められますし、何よりヒゲオヤジが登場しているのが嬉しい限りです。いい忘れましたが、読本も非常に参考になります。専門家にとっても、私のような一読者にとっても、非常に興味深い本だと思います。