『聖書』ほど有名な書物は他に見当たらないと思いますが、日本人で『聖書』を読破し、理解されている、という人も極めて少ないでしょう。
解説を、日本聖書協会の佐藤邦宏氏がお書きになっていますが、とても親切な文書です。
日本人は『聖書』を学ぶべきものとして受け止めました。そして『聖書』に記述されていることを実行することが信仰であると。
しかし、これは大きな誤解だったようです。
『聖書』とは、日本で言えば、『古事記』『日本書紀』『源氏物語』を併せ持ったような歴史、文学全集に近い存在という理解のほうが近いようです。
『聖書』を貫くのは「神の意志」です。
『聖書物語』を読めば、人は神を裏切り続けています。その度に神は試練を与え、やがて許し、また人は堕落し、試練が与えられ・・・・。この関係を繰り返していることがわかります。
『聖書』は、人間という存在を示し続けています。人間とはいかなるものか。
これこそが『聖書』を読む目的なのでしょう。
アニメ絵で構成されたこの物語は、膨大な物語の中から抜粋が行われ、天地創造で始まり、イエスの誕生で幕を閉じます。
まんがは、難しそうなものをわかりやすく、親しみやすくする最適な手段です。
『手塚治虫の聖書物語』は、人間とはいかなるものかを簡潔に親しみやすく、判りやすく描いた素晴らしい作品だと思います。
まんが、というジャンルの無限大の可能性を感じさせてくれる作品です