手塚治虫の元チーフアシスタントの著者が、仕事場での手塚治虫氏について書いた本です。
「まんが道」など手塚治虫にあこがれてマンガ家を目指した人たちの描く氏の姿とは、ちょっと違う視点で書かれていて面白い本でした。
まんがの創作のために、ふたりで戦争の思い出を語り合ったりする場面などがでてきて、同世代のアシスタントをとてもたよりにしている様子が垣間見られます。
また、カンヅメのために同じ旅館に手塚先生・福井先生・馬場のぼる先生の巨匠三人が泊まって、仕事をしてもらうはずが「オーソン・ウェルズ」のマネをして大騒ぎして仕事にならなかった。
などというほほえましい出来事も載っています。
「腹ばいになって大音響でレコードをかけ原稿を描いている手塚先生」を描いた著者のイラストものっていて
「本当にこんな姿で、原稿を描いていたんだ……!」
とあらためてびっくりしました。
小指から手首までの大きなペンだこのエピソードなど
「手塚治虫という人は本当に才能あふれて、また努力もおしまなかった人だったんだ」と再認識しました。