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29 人中、29人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
テクノロジーによる人間の変容,
By カスタマー
レビュー対象商品: 戦闘妖精・雪風 (ハヤカワ文庫 JA 183) (文庫)
本書は、代表的日本人SF作家、神林長平による傑作であり、間違いなく彼の代表作のひとつである。 正体不明・コミュニケート不能の敵《ジャム》との異世界での戦争、地球社会とは断絶した防衛軍《FAF》、高度な科学技術の結晶である戦闘兵器。コンピューターによって管理されるその戦争においては、人間は最早戦争遂行システム《FAF》のパーツでしかない。《ジャム》と《FAF》の戦争の中で人間は思う。《ジャム》は「人間の敵であってほしい」。戦争遂行の技術によって戦争に追いこまれ、そこでむしろ自らの戦争を望む人間。 SFであるにもかかわらず、否、SFであるからこそ、本書は現実のテクノロジーと人間の問題を、鋭く描き出している。繰り返そう。本書は間違いなく傑作である。読むべし!
53 人中、48人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
SFとしてだけでなく,
By
レビュー対象商品: 戦闘妖精・雪風(改) (ハヤカワ文庫JA) (文庫)
20年も前と考えられぬほど、恐ろしく完成度の高い作品。親友のブッカー少佐を除けば、信じられるのは機械である雪風のみ、という主人公・深井零と、 戦闘機の機械知性である雪風との、外界意識の齟齬によるすれ違いが哀しく、そして恐ろしい。 しかし、この一冊だけでは、このシリーズの神髄を味わったとは言えない。 続編の『グッドラック 戦闘妖精雪風』を続けて読む事で、このシリーズの真なる素晴らしさが見えてくる。
27 人中、25人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
納得の名作,
By kid0909 (神奈川県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 戦闘妖精・雪風(改) (ハヤカワ文庫JA) (文庫)
少々の取っ付きにくさは確かにある。ミリタリー系の知識があまり無い人間(私もそう)には、ミッション中、特にドッグファイト(対戦闘機戦闘のこと)において、何を言ってるのか解らなくなるときがある。 HUD、ECM、ECCM、IFF、etcetc……一応、簡単な解説はあるけれど、いきなりはさすがに全て飲み込みきれない、というのが本音。 しかし、そういう人間にとっても『戦闘妖精雪風』は、十分に読む価値のある作品と、自信を持っていえる。 人間の存在と意義を、全編通して緻密に、しつこいくらいに線を張って問い掛けていく。 有機=意志のあるもの、無機=意志の無いもの、として。 無機的な有機、無機によって生きる有機。 有機と見間違う無機、有機を支配する無機。 その対比は、鉄腕アトムやドラえもんなどで描かれる 『意志をもち、人間を上回る能力を持ちながらも、人間に極めて友好的な機械』 に対する、真っ向からのアンチテーゼ。 何かと機械に頼ることが常識となった現代、ぜひ一読する価値はある。
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