解説されるギフトは次の5つ。
1 メンタル・コントロール能力:自分を知り、自身の感情をコントロールする力
2 インテリジェンス能力:雑多な情報から、真に役立つ情報を読み取る力
3 ネゴシエーション能力:相手を知り、意思疎通を図ることで、自身の目的を達成する力
4 リスク・マネジメント能力:危機的状況に陥っても、冷静に行動できる力
5 アウェアネス能力:1〜4の能力を、いつ、どんな状況でも行使できる直感力
本書で優れているのは、論理的側面と感覚的側面の両方から5つのギフトを解説しているところだ。
多くの実用書では、論理的な対処法は事細かに述べていても、
「どうやったら、現場でそれを使いこなせるか」
には言及がない。頭で理解できても、それを実践できるかは別の問題だ。
故に、「本を読んで理想的な行動を理解しても、実際には使えなかった」という例も多いのではないだろうか。
なぜなら、実践では論理だけでなく感覚も必要だからだ。
人間は感情の生き物である。そして、感情・感覚は時として論理に勝る。
論理と感覚のバランスよい行使は、すべての根本に通じる極意といえる。
自身の感覚を熟知していないと、「頭ではわかっていても行動できない」という事態を招く。
その点、本書は、論理的な対処法だけでなく、根本的な「感覚」の養い方についても詳しい解説がある。
本当の意味で「現場に強い」行動力・精神力を身につけるための、良き指南書である。