現・北海道日本ハムファイターズ監督で、かつて近鉄バファローズの監督としてリーグ優勝の経験を持つ、ゴールデングラブ賞4度の名捕手が語る野球論。全八章の中身は「日ハムのチーム作りビジョン」「現役・コーチ・監督時代の体験談」「リードのセオリーと攻め方」の三つのパートに大きく分類できる。
興味深いのは名将と言われた西本幸雄、仰木彬両監督の下での体験を語る下り。奇しくも同じ近鉄という球団を、(著者自らを含めて)それぞれ異なる時代に、異なる方法論で優勝へ導いた三者三様の足跡が検証される形となっている。そして鉄拳指導へのアレルギーがあり“愛のムチ”には否定的と本書で明言する著者が、一方では何度も鉄拳を食らった闘将・西本監督への思慕を隠さない辺り、人と人との絆が一筋縄ではいかない面白さを秘めている事を私達に示してくれる。